重賞初制覇を飾って飛躍の1年とする。
オメガヴェンデッタは今年、
京王杯SCと
スワンSで3着。3度の重賞挑戦で全て掲示板に載っているが、陣営は成績に決して満足していない。GI戦線でも活躍可能な逸材と信じているからで、安田師は「まだまだです」と厳しく
ジャッジする。
それでも、わずか0秒3差だった前走の
スワンSは収穫のある内容だった。従来の好位から運ぶ形ではなく、道中12番手と後方でためて直線も外から末脚を伸ばした。「前で1頭になるとフワッとする。後ろから運ぶ方の方が集中して走れるんです。前回のような競馬が一番合う」。脚質転換がうまく図れたことを満足そうに話す。
今回は京都が舞台。芝での勝ち鞍はないが「坂のあるコースよりも、直線が平たんで長い方がいい」と歓迎する。晩成の血統も魅力だ。重賞3勝馬の
母ビハインドザマスクは6歳時の02年に京都マイルの
京都牝馬Sを制し、異父兄
マスクトヒーローも7歳の今年、
マーチSで時計差なしの3着に奮闘している。
「以前に比べると随分たくましくなっているが、それでもまだまだ。これからの馬ですね。去勢しているので息長く走らせたいし、重賞も勝ってもらわないと」。勝負の2016年へ、まずは初タイトル獲得で勢いをつける。
提供:デイリースポーツ