27日、東京競馬場で行われた
ジャパンC(3歳上、GI・芝2400m)は、L.デットーリ騎手騎乗の3番人気
アルカセット Alkaased(牡5、英・L.クマーニ厩舎)が中団追走から直線で抜け出すと、後方から迫った2番人気
ハーツクライの追撃をハナ差凌いで優勝した。勝ちタイムは2分22秒1(良)で、89年
ジャパンCで
ホーリックスが記録した2分22秒2(良)を0.1秒を更新する日本レコード。さらに1.3/4馬身差の3着には1番人気
ゼンノロブロイが入った。
レースは、スタート直後から果敢に先行した
タップダンスシチー、
ストーミーカフェが引っ張る展開。
アルカセット、
ゼンノロブロイは中団、
ハーツクライは後方3番手からの競馬。レースは速いペースで流れて1000m通過は58.3秒。4角手前で、逃げた
タップダンスシチーが差を広げて直線へ入ると後続も一気にスパート。馬群の中から脚を伸ばした
アルカセットが残り200mで先頭に。
ゼンノロブロイはその外から懸命に差を詰めるも、なかなか差は詰まらない。ゴール前で、後方から馬群を割って脚を伸ばした
ハーツクライが迫るも、
アルカセットがハナ差凌いで栄光に輝いた。
勝った
アルカセットは、
父Kingmambo、
母Chesa Plana(
その父Niniski)という血統の米国産馬。伯父に00年カドラン賞(仏G1)を制した
サンセバスチャン San Sebastian(
父Niniski)、叔母には99年ランカシャー
オークス(英G3)勝ち馬の
Noushkey(
父Polish Precedent)がいる。02年9月に英・M.
スタウト厩舎からデビューし、4戦目(芝12f)で初勝利。6戦1勝という成績で03年暮れに現在の英・L.クマーニ厩舎に転厩している。05年5月のジョッキークラブS(英G2)で重賞初制覇。G1初挑戦となった6月のコロネーションC(英G1)を2着と好走後に臨んだ
サンクルー大賞典(仏G1)ではG1初制覇を飾っている。今秋は9月のフォワ賞(仏G2)、英チャンピオンS(英G1)を2、5着後に、
BCターフ(米G1)を目指すも現地入厩後に血球数の異常が原因で同レースを回避していた。通算成績16戦6勝(重賞3勝)。
鞍上のL.デットーリ騎手は、
ファルブラヴで制した02年以来となる同レース3勝目。管理するL.クマーニ調教師は初制覇。外国招待馬の勝利は、02年
ファルブラヴ以来となる3年ぶり14回目となった。