右ムチを振るい、必死に抵抗したが、若武者の夢は、はかなく散った。前哨戦の
阪急杯同様に、先手を奪いに出た
ミッキーアイルだが、外から2頭に来られ3番手から。急流に巻き込まれながらも、残り200mで先頭に立った。しかし、最後にかわされて2着に惜敗。昨年の3着に続き、またもやス
プリント王者の称号を逃した。
「やっぱり1200mのGIということで周りが速かったです。自分の競馬はできたのですが…。馬はよく頑張ってくれました」。中央GI初制覇を狙い、強い気持ちを持って臨んだ松山は、悔しさを押し殺し、搾り出すように口を開いた。
音無師も無念の表情をあらわにした。「最初の1Fで行こうと思って行っている分、最後に踏ん張れなかったね」と唇をかむ。「千二というタイプではないのかも」と話したように、今後は
安田記念(6月5日・東京、芝1600m)出走が視野に入ってきそうだ。マイルに主戦場を戻し、今度こそ逃走劇を決めてみせる。
提供:デイリースポーツ