2日朝、前日第153回
天皇賞(春)を制した
キタサンブラックを管理する
清水久詞師は栗東トレセンの自厩舎で取材に応じた。
激戦を制した
キタサンブラックは、元気な様子で馬房で疲れを癒していた。
「ほんと、よく走ってくれました。目立った疲れも見せていませんよ」
天皇賞(春)ではパドックでも好馬体が目立った。
「はい。よかったですね。前走後もすぐに乗り出せましたし、天皇賞まで順調にこれたというのが何よりでした」
清水師はレースをスタンドから見守っていた。
「直線では完全にいったん
カレンミロティックが出たのでね。『やられたかな』と思ったんですが。よく差し返してくれました」
周囲に関係者が多くいる場所での観戦。各陣営、誰しもが自分の管理馬に声援をおくっているものだ。それ故に、清水師は遠慮をしてか「冷静に見ていた」ためか、小さな声で愛馬に声援をおくっていたそうだ。
「でも直線、心の中では叫んでいました」
ペース配分、ゴール前での差し返し、と
武豊騎手の見事な手綱さばきが光った。
「うまくためて乗っていたんですね」
今後については未定。オーナーと相談しながら決定するが、
宝塚記念が視野に入っている。
「疲労の回復具合を見ながら、放牧に出すかどうかも含めて検討します」
(取材・文・写真:花岡貴子)