「NHKマイルC・G1」(8日、東京)
2歳女王が反撃に燃える。
桜花賞で4着に敗れ、断然人気を裏切った
メジャーエンブレムが4日、暴風の吹き荒れる美浦Wを躍動。大きく追走した僚馬2頭をゴール前でしっかりとらえる豪快なパフォーマンスを披露した。一方、
トウショウドラフタは美浦Pで切れのある走りを披露。昨年10月に事実上閉鎖したオーナーブリーダーの
トウショウ牧場出身馬が、G1の舞台で4連勝を狙う。
朝方から降り続く横殴りの激しい雨を、2歳女王が切り裂いた。
美浦坂路を軽く1本駆け上がってから
メジャーエンブレムはWに登場。
ダンディーレイ(6歳1000万下)、
ウインオベロン(4歳500万下)を目標に見ながら軽快にピッチを上げていく。直線を向くと、鞍上の合図に呼応するかのように馬体を沈ませた。大きく離れていた僚馬2頭との差を一気に詰め、並びかけたところでフィニッシュ。5F64秒5-35秒8-12秒3で最終リハを終えた。
田村師は「先週の土曜に速い時計を出していて、大体できています。きょうもキチンと反応していました」と満足そうにうなずく。「前走時もいいと思っていましたが、今回もいい。状態は高いところで安定しています」と合格点を与えた。
単勝1.6倍の断然人気に推された
桜花賞はまさかの4着。いつもの好スタートを切れず、苦手な決め手比べになってしまったことが主たる敗因だ。栗東で共同会見に挑んだルメールは「前走は残念だった。流れがとても遅くて…」と唇をかむ。「大事なのはペース。速い流れなら
リラックスしてくれるし、それを維持できる馬。(自身も馬も)府中の競馬が大好きなので頑張りたい」と巻き返しに意欲を燃やした。
4戦ぶりに牡馬と戦うが、「男勝りの女の子。牡馬にも負けないように頑張ってくれると思っています」とトレーナーは期待を寄せる。主戦は「今回は前走のリベンジ。もう1回G1を勝ちたい」と反撃を誓った。不完全燃焼に終わった前走と同じ轍(てつ)を踏むつもりはない。スピード全開で世代マイル王の座をつかみ取る。
提供:デイリースポーツ