「
エプソムカップ・G3」(12日、東京)
迫力十分のパフォーマンスを見せた。
ルージュバックが9日、美浦Wで変則追いを敢行。追い切りを前後半のパートに分け、それぞれのパートナーに優勢の動きを披露した。同日に牝馬限定戦の
マーメイドSが行われるが、舞台設定などのレース条件を考慮して牡馬相手の一戦を選択。5着に終わった前走
ヴィクトリアマイルの雪辱を果たし、
きさらぎ賞以来の重賞Vを決める。
変則追いで魅せた。
ルージュバックが、美浦Wで2頭のパートナーと別々に対峙(たいじ)するケイコで鋭い動きを披露した。まずは
ストリートオベロン(4歳500万下)を1馬身半追走し、直線で抜き去って2馬身先着すると、ゴール後も手綱を緩めず、大きく先行した
ルーナディア(3歳未勝利)を1角でかわしてフィニッシュ。4F51秒1-36秒9-12秒1を記録した。
「前半は前に馬を置いて我慢をさせ、後半は先行させた馬を目標にして追った」と大竹師は説明。ケイコで動く
ルージュバックの相手がいないため、あえて2頭を駆使し、2段階に分けて行った最終デモ。「いい動きをするね。前走を使って体のラインはシャープになっている」と状態の良さを伝えた。
コンビを組むのは戸崎圭。これまで9戦のうち8戦で手綱を取り、重賞Vは
きさらぎ賞のみ。G1では
オークスの2着が最高と、惜しいところで勝利を逃している。「G1を勝てる馬だと思っている」と評価したうえで、「これだけの馬で結果を出せていない。それが心残り」と率直な思いを口にした。
今回の舞台について、大竹師が「東京は
百日草特別のいいイメージがある」とレコードVを決めたレースを挙げて歓迎すると、戸崎圭も「
ルージュバックは東京が好きなので」とプラスに捉える。勝利の条件はそろった。G1で最高の輝きを放つためにも、ここは負けられない戦いになる。
提供:デイリースポーツ