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【プリンスオブウェールズS】武豊エイシンヒカリは最下位6着 海外G1の3連勝ならず

デイリースポーツ
  • 2016年06月16日(木) 01時10分
プリンスオブウェールズS・英G1」(15日、アスコット)

 快挙達成ならず。英国王室主催のロイヤルアスコット開催の中でも最高賞金を誇る一戦。6頭立てで行われたこの格式高き伝統のレースでの勝利を目指した、武豊騎乗のエイシンヒカリ(牡5歳、栗東・坂口)だがまさかの最下位6着に敗れた。昨年暮れの香港C、10馬身差Vを決めた前走のイスパーン賞に続く、海外G1・3連勝はならなかった。勝ったのは伏兵マイドリームボート

 これが英国伝統の壁なのか。G1初勝利を決めた昨年暮れの香港C、世界に衝撃を与えた欧州初戦に続く海外G1の3連勝を狙ったエイシンヒカリだったが、歴史的偉業の達成はならなかった。
 スタートから先頭を奪ったが、懸念されたアップダウンの激しい世界屈指の難コースが立ちはだかる。10馬身差圧勝を決めた前走のイスパーン賞・仏G1で見せた直線でぐんぐん後続を引き離した走りは鳴りを潜めた。世界の各ブックメーカーが断然人気となる単勝1倍台のオッズをつけていたが、直線は後続に次々と抜かれて先頭でゴールを駆け抜けることはできなかった。

 先月24日のイスパーン賞・仏G1を圧勝した走りが評価され、10日に発表された国際レーティングでは単独トップとなる129ポンドを獲得。世界No.1の実力を見せつけるシーンを期待した日本のファンの期待は打ち砕かれた。

 この後はいったん帰国する予定だが、次のターゲットはどこになるのか。前走圧勝後、「秋に同じ舞台に戻ってきたいと感じました」と武豊が熱望した凱旋門賞・仏G1(10月2日・シャンティイ)に出走するためには、追加登録料12万ユーロ(約1440万円)を支払う必要がある。

 先月末には馬主・栄進堂の平井克彦氏が英メディアのインタビューで、年内での引退種牡馬入りのプランがあることを明かした。日本競馬の悲願に挑むのか、別の海外G1か、あるいは国内か-。芦毛のディープインパクト産駒の行方が注目される。
  ◇  ◇
 プリンスオブウェールズS…1862年に当時の皇太子エドワード7世を記念して創設。イギリス王室が主催し、優勝馬関係者にエリザベス女王自らトロフィーを贈呈する「ロイヤルアスコット」開催の中距離最強馬決定戦として行われる。総賞金は同開催内でトップとなる75万ポンド(約1億2000万円)。00年から国際G1に指定された。昨年は日本から14年秋の天皇賞馬スピルバーグが初参戦し、9頭立ての6着に敗れている。

提供:デイリースポーツ

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