マリアライト(牝5・美浦・
久保田貴士)が、2005年の
スイープトウショウ以来、牝馬としては11年振りに
宝塚記念(GI)を制した。最終追い切り後の共同記者会見では「一発を狙っていきます」と話をしていた久保田調教師だが、正にその通りの結果となった。
「残り200mあたりではまだ
キタサンブラックや
ラブリーデイも粘っていましたのでここまでかなと思いましたが、残り100mくらいで伸びてきてくれました。ただ
ドゥラメンテが外から迫ってきましたし、ゴールの時は声も出ませんでした」と久保田師は激戦を振り返る。
「月曜の早朝にこちらに戻ってきましたが、さすがに激走の疲れや硬さが見られましたね。小柄ですけど、あきらめないのがこの馬の良いところです。ありがとうと言いたいです」と、並みいる強豪をねじ伏せた
マリアライトに、師は感謝の言葉をかけた。
昨年春にオープン入りしてからは安定した成績を残している同馬だが「以前よりもレース後の回復が早くなっています」と師が言うように、ここに来ての充実振りが
グランプリ制覇へとつながったようだ。
気になる次走は未定としながらも「勝つ前と勝った後では状況が変わりましたし、マリアにとって最善の選択をしていきたいです」と師は語った。近日中に放牧に出て、今後に向けて鋭気を養う。
(取材・写真:佐々木祥恵)