「
CBC賞・G3」(7月3日、中京)
重賞2勝目を狙う
エイシンブルズアイが29日、栗東坂路で文句なしの動きを披露。狙い澄ました一戦に向けて好ムードを漂わせた。同坂路で一番時計をマークした
ベルカント、美浦坂路で一番時計の
スノードラゴンも気配の良さが目立った。
もはや本格化は疑いようがない。5歳にして充実期を迎えた
エイシンブルズアイが栗東坂路で豪快なアクション。持ったままで4F52秒3-37秒7-12秒1をマークした。
「予定通りだね。やればやるだけ時計は出る馬だから。やるごとに良くなってるし、このひと追いでさらに良くなるでしょう」と野中師は納得のいく仕上がりに目を細める。3カ月ぶりでもしっかり態勢は整った。
未完の大器と呼ばれた素質馬が、ようやく軌道に乗った。3歳春の時点でも
毎日杯2着など能力を示していたが、その後は重賞の壁にはね返されていた。ひと皮むけたのが今春。オーシャンSで重賞タイトル奪取に成功すると、続く
高松宮記念でも5着と健闘し、一線級の能力を証明した。
転機になったのが、年明けにマイルを2度使ったこと。「位置を取りに行って負けているレースが続いていたから、1600メートルで我慢させてためる競馬を覚えさせたかった」と指揮官は意図を明かす。
京都金杯6着、
洛陽S2着と勝てはしなかったが、効果はてきめん。1200メートル戦に戻すと、抜群の瞬発力を使える馬に変貌した。
「この後は
セントウルS(9月11日・阪神)から
スプリンターズS(10月2日・中山)へ。ハンデ(57キロ)もこんなものだと思っていたし、賞金加算はしておきたいね」と期待を膨らませる。夏の桶狭間で土台を築き、秋の大舞台に備える。
提供:デイリースポーツ