「
函館記念・G3」(17日、函館)
機は熟した。6歳馬
レッドレイヴンが重賞初Vを狙う。デビュー時から素質の高さを期待されつつも、気難しさから思うような成績を上げられなかったが、年齢を重ねたことで着実に改善。藤沢和師は「おとなしくなり、穏やかになった」とうなずく。
結果として表れたのが前走の
巴賞だ。4角手前からスパートをかけ、他馬を力で完封。危なげのないレースぶりに、初コンビを組んだ池添は「難しい馬と聞いていたが、ロスのない競馬ができた。少し仕掛けが早いかなと思いつつも、勝たなければならないレース。力のある馬だし、自信を持って乗った」と振り返る。気性面の成長と鞍上の強気な騎乗により、ついに眠れる獅子が目を覚ました。
前走の勝利は池添にとって、とりわけ感慨深いものでもあったという。「名門厩舎だからね。声を掛けてもらえたのはうれしい」。藤沢和師と4年半ぶりにコンビを結成し、自分の仕事をきっちりとやり遂げた。その達成感がたまらない。そんな池添に、トレーナーも「うまく乗ってくれた」と全幅の信頼を寄せている。
巴賞は14年5着、15年2着、そして今年は1着と右肩上がりの成績。「前走がいい勝ち方だったし、今年は楽しみ」と師は力を込める。さあ、いざ本番。5着に終わった昨年以上の走りで、勲章をガッシリとつかみ取るのみだ。
提供:デイリースポーツ