8月4日の滋賀県の日の出時刻が5時7分。そろそろ調教開始時刻の頃がまだ暗いという日々に突入する感じ。だからといって涼しいわけではなく、蒸し暑さは感じる毎日。これに陽が昇り始めると、相当な暑さを感じるので、追い切りも調教時間の前半にすべて終わらせてしまうというパターンが多い。
そして、小倉開催が始まってからは水曜日に追い切りが集中することが多く、木曜日は朝一番からの1時間くらいを除けば、人も馬も閑散とする。ただ、今月末には秋のクラシックやG1を目指す馬たちが帰厩してくるので、今がしばしゆったりした時間が流れるといった感じでもある。
【坂路/4F51.9秒】
3日。一番時計は4F50.0秒をマークした2歳新馬の
マテラスカイ(栗東・
森秀行厩舎)と
ブルドッグボス(栗東・西浦勝一厩舎)。4F50秒台は他に3頭いて、ラスト1Fが11秒台は4頭。
ロケットダッシュ(栗東・
吉田直弘厩舎)が4F55.5秒で、1F11.7秒という時計をマークしているので、時計が出やすい馬場であることは間違いないだろう。
小倉記念の出走を予定している
テイエムイナズマ(栗東・福島信晴厩舎)は単走での追い切り。前が壁になっている時点ではしっかりと我慢して、進路を切り替えてからのフットワークは豪快。4F53.2〜3F38.4〜2F24.6〜1F12.2秒はゴールに向かって、きれいに加速するラップだけに、追い切りを見ているとコーナーが4つのコースよりもワンターンで直線の長いコースの方が持ち味が出そうな気がする。
4日。前走
中京記念4着で復調の兆しを見せた
ダンスアミーガ(栗東・
中竹和也厩舎)が、来週出走予定の
関屋記念に向けた1週前追い切り。時計は4F54.3〜3F38.8〜2F25.1〜1F12.6秒と地味だったが、素軽い走りが印象的で、高いレベルで安定した体調の良さをアピールする動きだった。
先週の馬場差が「±0.0秒」。時計の出方は4F50秒台はそれなりの頭数がいるものの、4F51秒台があまり多くないので、このあたりは先週によく似ている。よって3日、4日とも先週と同じ『±0.0秒』で馬場差を記録している。
【CW/5F66.5秒】
3日。今週は雨の影響を受けていないものの、少し時計を要した印象。調教の騎乗者などの話を聞いても、馬場が重たく感じられるようだが、かなりウッドチップが細かくなってきて、クッション性が少なくなっていることが要因だろう。ウッドチップの入れ替え作業などが行われないかぎりはこの状態が続くと思われる。
いつもながら素晴らしい動きを見せたのが、6Fの一番時計をマークした
ゴーインググレート(栗東・岩元市三厩舎)。あまりスピードが出ていないように見えて、実際には速いラップ。6F75.9〜5F62.6〜4F50.6〜3F38.2〜1F13.4秒は一杯というよりも、余力十分にマークしている数字なので、この馬のスピード能力は本当に素晴らしい。
4日。2015年の
JRA最優秀障害馬に選ばれた
アップトゥデイト(栗東・
佐々木晶三厩舎)が帰厩後初めての追い切り。2コーナーから馬場へ入場し、前半を時計にならないように抑えて、5Fからゆったりと時計を出す感じ。全体は6F87.6〜5F67.9〜4F52.0〜3F38.8〜1F12.7秒と、やはり半マイルはそれなりに速い。騎乗した林満明騎手は「もう動ける状態ですね。あとはオーバーワークを気をつけるだけ」とのこと。レースは
新潟ジャンプステークス(8月27日・新潟芝3250m)を予定している。
先週の馬場差は「±0.0秒」。こちらも坂路と同じように、上位の時計は速いが、全体的な出方を見ると先週と同じく5F65秒台が少ない。よって3日、4日とも先週と同じ『±0.0秒』で馬場差を記録している。
【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
今週の芝馬場での追い切りは3日に飯田雄三厩舎の併せ馬を確認。2歳新馬の
ヤマノヒマワリは時計5F62.7秒で余裕十分。やればもっと時計は出ただろうし、芝が大きく掘れているという印象もないので、馬場差は3日、4日とも『±0.0秒』で記録している。
ポリトラック馬場は3日の追い切り頭数が20頭ちょっと。
藤岡健一厩舎が積極的に追い切りに利用していたが、
ラインダールや
レーヴムーンといったところが非常に目立った動きを見せていた。時計は間違いなく出やすい状態。よって3日、4日とも『-1.0秒』で馬場差を記録している。
※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。
(取材・写真:井内利彰)