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【ニエル賞】マカヒキ凱旋門賞へ好発進 世界デビュー戦余裕のV

デイリースポーツ
  • 2016年09月12日(月) 06時00分
「ニエル賞・仏G2」(11日、シャンティイ)

 ダービー馬マカヒキが、世界デビュー戦を勝利で飾った。本番の凱旋門賞(10月2日・シャンティイ)と同じ舞台で行われた3歳馬による前哨戦へ、ルメールを背に出走。5頭立ての少頭数、強敵不在のメンバー構成だったとはいえ、まずは3週後の大舞台へ向けて好発進を決めた。同レースの日本馬の勝利は、13年キズナに続く2頭目。

 これが第83代日本ダービー馬の実力だ。マカヒキが世界デビュー戦で、着差以上の強さを感じさせる完勝。本番に大きく弾みをつけた。

 3歳馬同士で行われた凱旋門賞の前哨戦は、欧州馬にG1ホースが不在どころか、重賞ウイナーも1頭だけというメンバー構成。くみしやすい相手だったことは間違いない。それでも不慣れな海外初戦、本番と同じコースできっちりと結果を出した意味は非常に大きい。

 レースは英G3勝ち馬ミッドタームが引っ張る展開。1頭ずつが縦に並ぶきれいな隊列の3番手を進んだ。緩いペースのなかで、しっかりと折り合いをつけ、最後の直線では外へ。ゴール前30〜50メートルで粘る内の2頭をきっちりかわし、首差をつけてVゴールを駆け抜けた。

 昨年から拠点を日本に移した鞍上のルメールにとっては、大きな意味を持つ勝利だ。移籍先の日本ダービー馬で挑んだ母国での重賞戦。いわば“凱旋レース”で完勝を決めてみせた。「日本の馬でフランスのビッグレースを勝ちたい」-。自身もいまだなし得ていない凱旋門賞制覇の夢に大きく前進したことになる。

 金子真人オーナーにとっては、06年に3位入線→失格となったマカヒキ父ディープインパクト以来となる凱旋門賞挑戦。屈辱を味わったあの年のリベンジを、という思いは強いはずだ。
 3月のドバイシーマクラシックで昨年のダービー馬ドゥラメンテ(2着)の前に立ちはだかり、その後もG1・2連勝、目下6連勝中の英国馬ポストポンド、G1馬8頭が集い、10日に行われた愛チャンピオンSで直線一気を決めた今年の仏ダービー馬アルマンゾル、さらにC・デムーロが駆る今年の仏オークス馬で8戦8勝のラクレソニエール…本番では強敵が待ち受ける。

「この馬はどんどん良くなっている。ここを使ってさらに良くなるでしょう」とルメールは胸を張った。海外2戦目であらゆる面での上積みが見込める3週後の一戦へ、日本競馬界の大きな期待を背負いマカヒキが歩を進める。

提供:デイリースポーツ

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