またしても、日本競馬界の宿願は果たせなかった。
凱旋門賞14着に終わった
日本ダービー馬
マカヒキ(牡3歳、栗東・友道)は一夜明けた3日、約1時間の引き運動を消化。大きなダメージもなく、馬体に異常も見られなかった。出国は5日で、日本には7日に帰国する。年内の出走予定も含めて今後は全くの白紙だが、指揮官は来年の再挑戦に意欲を示した。
勝ち馬
ファウンドから20馬身以上離された14着。初の
凱旋門賞挑戦となった
マカヒキは、世界の強豪たちの底力の前に屈した。一夜明け、友道師は「レコードが出ていて、海外の馬は強いなと感じました。ただ、
マカヒキは100%の力を出していなかったと思います。理由を探して、来年以降につなげていきたいと思います」と冷静に振り返った。
3日の朝は、気温の上昇を待ってから約1時間の引き運動を行った。「状態を確認しましたが、異常はなく、安心しました。カイバも食べています」と指揮官は胸をなで下ろす。思わぬ大敗で馬体の故障も心配されたが、幸い大きなダメージは見られない。5日に
シャンティイの
小林智厩舎を離れ、アムステルダム経由でヨーロッパを出発。7日朝に帰国する。
大志を抱いて海を渡ったが、結果は出せなかった。海外馬券発売第1弾となった一戦で、国内では1番人気の支持も集めた。現地で見届けた金子オーナーは「分からない。分からない。本当に分からない」と3度も同じフレーズを繰り返し、「残念です」と肩を落とした。自らが所有した
父ディープインパクトとの親子2代の夢もかなわず、今後に関しては「全くの白紙です」と話すにとどめた。
次走は馬の状態を見ながら、陣営で協議して決定されるが、指揮官は「チャンスがあれば、また来年も挑戦したいです。応援ありがとうございました」とファンへのメッセージとともに、2度目の
凱旋門賞参戦に意欲を示した。厩舎にとっては今回が初の海外遠征。陣営が得た経験は、必ず生きるはずだ。まだ伸びしろを残した3歳馬とともに、つかんだ教訓を糧に次こそ世界の舞台で輝きを放つ。
提供:デイリースポーツ