「
天皇賞(秋)・G1」(30日、東京)
昨年の
年度代表馬モーリスが26日、美浦Wで意欲的な併せ馬を行った。木曜追いが常の堀厩舎だが、より負荷をかけるためにあえて水曜追いを選択。その意図をくむかのように力強く先着を決め、状態がグッと引き上げられた。年内引退が決まっており、今回が国内最終戦。近2走のうっぷんを晴らし、新たな勲章を手にしたいところだ。なお、きょう出走馬と枠順が確定。馬券は28日に前々日発売される。
当週は木曜日に追い切ることが多い堀厩舎には珍しく、水曜朝の美浦Wで最終リハを行った
モーリス。
バクシンテイオー(7歳オープン)と直線半ばまでは馬体を接していたが、最後は馬なりのままアッという間に1馬身突き放した。
見届けた堀師が満足そうに評価する。「手脚の重さや反応の鈍さを確認したが、リズムは良くなってきている」。追い切りを1日早めた理由については「先週(1週前追い切りを)終えて、もう1本しっかりとやっておきたいと思ったので」と説明した。
チャンピオンズマイル・香港G1を制覇し、今年も連勝街道を歩むかに思えたが…国内復帰初戦の
安田記念でまさかの2着。転厩後初黒星を喫した。名誉挽回を期して臨んだ前走の
札幌記念は、同厩の
ネオリアリズムの逃げ込みを許し、またしても2着に。師は前走を「外枠や重馬場を考えると頑張って走ってくれた」と振り返ったが、「周囲の期待の大きさを考えると残念」と気持ちを吐露した。
前走後は北海道のノーザン
ファーム早来に放牧してリフレッシュ。9月下旬の美浦帰厩時は540キロあったというが、10月に入ってから坂路とWを併用してきっちりと乗り込まれた。「一番良かった
チャンピオンズマイルの前よりは重いが、去年の
安田記念の前よりはいい」と仕上がりは及第点。距離についても「レースで一生懸命走り過ぎるところがあるが、十分解消されてきた。スローになっても折り合いは問題ない」と心配していない。
暮れの香港遠征を最後に現役を引退することが決まっており、史上7頭目の2年連続
年度代表馬を狙う上でもここは落とせない一戦だ。頼れるムーアとの最強コンビで国内最終決戦を締めくくる。
提供:デイリースポーツ