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ミッキークイーンに騎乗予定の
浜中俊騎手――先週、今週の追い切りはともに坂路で52秒0という時計を出しています。
浜中 いい動きでした。先週の1週前追い切りはまだ休み明けという感じだと思っていたんですけど、今週の動きはよかったです。
――同じ時計ですが、内容が違ったのですね?
浜中 はい。今日のほうが馬の気持ちも入っていて走りも集中できたと思います。
――この春は人馬ともに欲求不満の内容だったのでは?
浜中 そうですね。自分も怪我をして休んでいましたし、
ミッキークイーンもGIで2着という成績でした。秋はいい結果を一緒に得られるように頑張りたいと思います。
――予定していた
京都大賞典は回避。それを聞いた時の気持ちは?
浜中 大事をとっての回避ということで、こうして無事戻ってきてくれましたからホッとしています。
――現在の状態の感触は?
浜中 もともと、競馬を一度使ったほうがよくなるタイプですが、いつもの休み明けと遜色ない仕上がりで競馬に臨めると思います。休み明けでも十分よく走ってくれる馬です。
――
エリザベス女王杯のコースはいかがでしょうか?
浜中 外まわりのほうがこの馬には間違いなく合うと思います。
――
ミッキークイーンは浜中さんにとってどういう馬ですか?
浜中 ひじょうに優秀な馬ですので、そういう馬に乗っているということは僕自身嬉しいですし、今年怪我をしてから復帰するにあたってのひとつの大きな
モチベーションになっていたのもこの
ミッキークイーンでしたので。またこの馬と一緒にタイトルを獲りたいという気持ちはひじょうに強いものがあります。
――乗りやすい馬ですか?
浜中 ほんとに乗りやすいです。乗り手に従順で、ひじょうに賢い馬です。
――不安な点は?
浜中 強いて言うならばスタートですかね。もともとゲートがそんなに上手ではないんですけども…他馬と一緒ぐらいに出れればいいなと思っています。
――過去の実績から今回も有力候補の1頭となりますが?
浜中 やはりGIですので牝馬同士といえども強い馬がいますので。ただ、
ミッキークイーンは牝馬同士では力が上だと思っていますので、今回もいいレースをしてくれると思います。
――
マリアライトへの意識は?
浜中
マリアライトが実績では一番上だと思いますね。
宝塚記念を勝って、去年の
エリザベス女王杯も勝っている馬ですので、やはり一番意識している馬なのは間違いないですけども、一緒に走ったことがないですからね。未知の部分もありますけども、それよりも
ミッキークイーンの方が
マリアライトを上回ってくれるという期待の方が僕は大きいです。
――レースの位置取りは?
浜中 レースはスタートしてみないと分かりませんけども、とにかく
ミッキークイーンが走りやすい、リズムのいい競馬をしてあげられればと思います。力を引き出せる乗り方をしたいです。
――改めて抱負を。
浜中 これだけの素晴らしい馬は自分にとっては(ほかに)いませんので、もうひとつ、ふたつ。もっともっとタイトルを獲りたいと思っています。期待しています。
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ミッキークイーンを管理する
池江泰寿調教師
――
京都大賞典を回避しましたが?
池江 球節をちょっと捻挫しましたので、大事を取りました。女王杯なら乗り込む時間がもう少しあるので、無理に
京都大賞典を使って再発するよりはじっくり乗り込もうと思ってこのようにしました。
――坂路での追い切りは先週、今週と52秒0という時計でした。
池江 先週はまだもっさりしていましたが、今週の方がシャープに動きました。一回使って良くなるタイプなので、その辺は何とも言えませんが。まぁ、休み明けとしては仕上がったとは思います。
――今回は休み明けですが、そのあたりは?
池江 どうしても休み明けはレース感覚が鈍って、ゲートを出遅れたり、勝負どころで反応が遅かったり、行き脚がつかなかったりします。小柄な馬なのですが、叩き良化型の部分もあります。でも、休み明けとしての態勢は整ったと思います。脚元の保護のために坂路で調教をしていますし、スタッフもケアしてくれています。何とか保っているのですけれど、よくここまで牧場のスタッフも厩舎のスタッフもケアしてくれたと感謝しています。
――馬体重は?
池江 若干増えていますが、背丈も高くなっています。
――プラス体重でしょうか?
池江 数字は関係ないと思います。
――馬場については?
池江 緩い馬場はこなしますので、馬場状態はあまり気にしていません。
――枠順は?
池江 偶数のほうがいいですね。初戦は出遅れますのでね。
――改めて抱負を。
池江 前哨戦を使えなかった誤算はありますけれど、休み明けとしての態勢は十分整ったと思います。去年の
ローズステークスや今年の春の
阪神牝馬ステークスと同じぐらいのデキには持ってこれたと思っています。暖かく見守っていただければと思っています。
(取材・写真:花岡貴子)