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フィエロを管理する
藤原英昭調教師
――休み明け、
スワンSは9着という結果でしたが。
藤原 馬のデキは悪くなかったんですが、ゲートを出てからちょっと躓いてリズムを崩しました。期待していたんですけれどもね、ゲートですぐに躓いてそこから追い上げたもんですから、終いは伸びなかったですね。それがあのレースの敗因だと思います。年は重ねていますけど、でもデキ自体は悪くなかったです。
――この中間の調整過程は?
藤原 もうベテランですからね。調整も仕上げも手の内に入っていますから、そういう意味である程度健康体というか、リフレッシュさせてこの馬のパフォーマンスを出せる態勢にするのが目的でした。年のわりには順調にきていると思います。
――今朝の追い切りはいかがでしたか?
藤原 やはり昨年よりひとつ年をとって硬さが出てきたのでね。ある程度、日ごろの調教で馬を柔らかくしながら、動きの質を上げながら、というところの調整でした。最後はいつも(調教で)乗ってくれている鮫島(良太)くんに山(坂路)で感触をつかんでもらいました。ここでどうなるかな?と思いましたが、終いもしっかり動けていましたし。乗り手もすごく乗りやすくて柔らかいと言っていましたので。狙いははまっていたな、と思います。
――前走以上のデキということでよろしいですか?
藤原 そうですね。1回叩いて馬も素軽くなっています。あとは年齢との闘いというのは、不安ではありますけどね。
――それに加えて、週末は雨予報というのが心配です。
藤原 そうですね。ファンの方にも来ていただきたいですしね。馬にとっても良馬場で終いが切れる馬場のほうがよりいいと思います。
――以前、このレースで2着にきたときと比べて、仕上がり具合を比較するとどうですか?
藤原 うーん、デキ自体はね、いいんですけど。人と一緒でひとつ年を重ねるとどうなるかというところの戦いですから。でも、こちらは経験と堅実な走り、そして今まで培ってきた技術を持っていますからね。それをどう競馬で生かすかというところですね。
――7歳馬としてはキッチリ仕上がりましたか?
藤原 そうですね。ここがラストチャンスだと思っていますからね。できる範囲、目一杯つくりましたけれど。
――今年は昨年勝った
モーリスや春に勝った
ロゴタイプがいませんが?
藤原 それが昨年、一昨年だったらよかったんですけどね(笑)。そういう意味ではどれが勝ってもおかしくない、というメンバーですね。
――最後に抱負を。
藤原 さきほども言いましたが、ラストチャンスになりますからね。なんとかGIを獲りたいと思って陣営はやっているんですけど。あと少しの運が
フィエロに向いてくれれば、と思っています。でも、7歳にしてまだ体はしっかりしていますし、闘争心もありますからね。そこは何とか維持して、いい結果が出るイメージは持っています。皆さん応援してください。
(取材・写真:花岡貴子)