「
ジャパンカップ・G1」(27日、東京)
歴戦の古馬の厚い壁を打ち破るか。3歳馬は
菊花賞2着馬の
レインボーライン、同4着で
皐月賞馬の
ディーマジェスティ、牝馬
ビッシュの3頭がスタンバイ。
札幌記念で2着
モーリスに首差迫った
レインボーラインは、この秋絶好調のルメールと新たにコンビを組む。ダービー馬
マカヒキ、
菊花賞馬
サトノダイヤモンドは不在だが、近年では最強の世代という呼び声も高い世代。大一番で層の厚さを見せつける。
経験を積みながら成長を続ける3歳馬
レインボーラインが、一線級の古馬を相手にG1初Vを目指す。前走の
菊花賞では、後方から力強く末脚を伸ばして2着に食い込んだ。レース後は短期放牧を挟んで15日に帰厩。若松厩務員は「いつも通りです。牧場がしっかりケアしてくれていますし、状態はいいですよ」と穏やかに言葉を紡ぐ。長距離戦を激走した反動は全く見られない。
春は12番人気のNHKマイルCで3着。
菊花賞2着も9番人気でのものだった。22日朝、栗東DPを力強く周回する愛馬に優しい視線を向けながら「マイルでも、長距離でもって、本当にゲームみたいですよね。常に一生懸命頑張って走りますからね」と頭を下げる。
鞍上は新コンビとなるルメール。この秋は、6日の東京で騎乗機会10連続連対のJRA新記録を樹立したのを筆頭に、
菊花賞を
サトノダイヤモンドでV、
エリザベス女王杯の
シングウィズジョイとマイルCSの
イスラボニータで連続2着するなど、その存在感が際立つ。「1日8つも勝つジョッキーですし、何の心配もしていません」と絶大の信頼を寄せる。
今年の3歳馬3頭の中で唯一、既に古馬と対戦しているのも大きな強みだ。
札幌記念3着時には、
天皇賞・秋を制した2着馬
モーリスと首差の接戦を演じた。「札幌の経験もありますしね。古馬は強いのばかりですが、胸を借りるつもりでいきたい」。挑戦なくして、道は開けない。日本馬5頭目となる3歳馬Vの快挙へ、鮮やかな走りで世界にその名をとどろかせる。
提供:デイリースポーツ