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【JC】武豊JC最多V4!キタサンブラックを完璧エスコート

デイリースポーツ
  • 2016年11月28日(月) 06時00分
 「ジャパンC・G1」(27日、東京)

 果敢にハナを主張した1番人気のキタサンブラックが、名手のエスコートで文句なしの完勝を決めた。84年カツラギエース、03年タップダンスシチー以来13年ぶり3度目の逃げ切りV。鞍上の武豊ジャパンC史上単独最多となる4勝をマークした。さらなる飛躍を誓う人馬は次走、有馬記念(12月25日・中山)でG1・4勝目と年度代表馬の座を狙い、来年以降の海外遠征にも思いをはせる。

 迷いはなかった。過去35年で2頭しか成し得ていない逃げ切りV。名手・武豊は果敢にその戦法に打って出た。最初の1000メートルを61秒7のマイペースで刻むと、抜群の手応えで直線へ。パートナーを馬場の三分どころへと導き、残り300メートルまで脚をためた。満を持して追いだすと、後続の蹄音は遠のいていく。影をも踏ませぬ2馬身半差の完勝劇。府中の長い直線はまさに、武豊キタサンブラックのものだった。

 ゴール後、力強く右拳を握った鞍上は、史上初のジャパンC4勝も達成。「いいスタートを切って、他に主張する馬がいなければ行こうと思っていた。気分良く走ってくれたし、手応えも良く、自信と余裕を持って追いだせた。直線も距離損と芝の状態を考え、ベストのコースを選んだつもりです」と胸を張る。「今まで乗せてもらった中で一番強かったですね」とパートナーの底力をたたえた。

 今年はJRA所属馬で通算4000勝を達成し、地方重賞100勝など節目を刻み続ける日本競馬界の至宝。国内外で存在感を見せるが、いまだにその歩みを止めることはない。今後の人馬の目標は暮れの有馬記念制覇。結果次第で年度代表馬の座も視野に入るとあって、「僕自身この馬とコンビを組ませてもらい、本当に大きな存在と感じている。そこに向け、全力で応えたい」と目を輝かせた。

 来年はドバイシーマクラシック凱旋門賞の挑戦など、海外遠征のプランも浮上している。「当然、意識はします。きょうの勝ちっぷりも良かったですしね」と名手は胸を躍らせ、「北島オーナーなら乗せてくれると思いますし、安心して“行きましょう”と言えます」と笑わせた。まだ、挑戦は序章に過ぎない。人馬の夢は、国内から世界へと無限に広がっていく。

提供:デイリースポーツ

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