第36回
ジャパンC(GI)を制した
キタサンブラックは28日午前0時半頃、栗東トレセンに帰厩した。
「渋滞も事故もなく、普通どおり。無事に戻ってきました」と担当の辻田厩務員は笑顔を見せた。
辻田厩務員はスタンドでレースを見ていたが、ゴールの瞬間は「こんなに強いとは」と改めて驚いたそうだ。
「今回もレースに向けて動きも体もよかったですね。競馬場へ輸送したあとも落ち着いていました。いつもと一緒なんですが、今年に入ってからは安定味が増したかんじがします」
しっかり走り切ったとあって、レース後の息の入りはこれまでと比べると若干遅かったという。
「それでも、今のところ目立ったダメージはありません。回復の速い馬なので、
有馬記念に向けてまた頑張っていきたいと思います」(辻田厩務員)
28日朝は全休日ではあるが、
清水久詞調教師も厩舎に顔を出して一夜明けた愛馬の様子をチェックしていた。
清水師は
ジャパンCの最後の直線では「『頑張れ!』とか、頭の中が真っ白になるほど夢中で叫びました」と感無量にレースを振り返った。
「ここ最近の様子を見ていると、さらに風格が増しましたね。まだ伸びしろはあると思いますし、来年以降もっと凄くなっていくと思います。その前に今年の
有馬記念をしっかり走れるようにしっかりと仕上げていきます」(清水師)
(取材・写真:花岡貴子)