「
香港カップ・香港G1」(11日、シャティン)
最高のフィナーレを迎えるか。
香港Cが引退レースとなる昨年の
年度代表馬モーリス。今年は
安田記念、
札幌記念と2戦連続2着に敗れ一瞬の暗雲が立ちこめたが、前走の
天皇賞・秋では
エイシンヒカリの逃げ切りを許すまいと早めスパートから後続を完封。距離の壁を突破するとともに、あらためて“現役最強”を証明した。
調整は順調に進んでいる。1日の美浦Wで行われた国内最終追い切りでは、うなるような手応えから直線で追われると鋭く反応。6F79秒0-36秒1-12秒7の好タイムを記録して万全の態勢をアピールした。
橋本助手は「予定よりも速くなってしまったが、この時計で動いているのだから、引き続き状態はいい」とうなずく。引退レースでも緩めることなく、最後まで攻めの姿勢を貫く構えだ。
舞台は2戦2勝のシャティン。昨年の
香港マイルでは地元の英雄
エイブルフレンドを一蹴し、この春の
チャンピオンズマイルでも楽々と抜け出し完勝した。「遠征には慣れているし、今回は帯同馬も多い。そのことが加減せず、しっかりやることにつながっている」。6つ目のG1タイトル獲得だけでなく、2年連続の
年度代表馬まで見えてくる重要な一戦。極限まで研ぎ澄まし、伝説の最終章をハッピーエンドで締めくくる。
提供:デイリースポーツ