阪神JF(GI・芝1600m)に美浦から出走する注目馬について、関係者に話を聞いた。
2戦2勝で臨む
フランケル産駒の
ソウルスターリング(牝2・美浦・
藤沢和雄)について、追い切り後の藤沢調教師のコメント。
「デビューは早かったですが、強い競馬で勝ちましたし、前走(アイビーS・OP・1着)も男馬相手に強い競馬をしてくれました。2走とも最速の上がりでしたが、大きい馬場の方が動きは良いですね。前走後は山元トレセンに放牧に出て、2週間ほどで戻ってきました。帰厩後はペースを上げてやってきましたが、前回走ってそんなに時間がたっていないこともあり、調整は楽でした。先週は馬場で追い切っていますし、今日(12/7)の追い切りは馬なりの単走で、時計もさほど速くはしない予定でしたが、動きは良かったです。
前走と同じくらい元気が良いですし、体調も良いですね。これまでは1800mのわりと遅い流れでしたが、今回の1600mは1800mよりは乗りやすいかと思います。牝馬ですから、今時期から3歳春くらいまでは長距離輸送はハンデになりそうですけど、ここまで順調に来ているので頑張ってくれると思います。気の良い馬なので調整しやすいですが、あまり
テンションが上がらないよう、気合いが入らないように穏やかな調教で進めてきました。2戦とも男馬相手に頑張ってくれましたし、フットワークが良く、体も素晴らしい馬なので、楽しみですね。
フランケル産駒は何頭も見てはいませんが、父は1回も負けてないですし、お母さんも素晴らしい馬だったので、それを受け継いでいます。父はヨーロッパの馬ですけど、素軽くて速い馬場にも対応してくれるので驚いています。今回は強いメンバーが揃っていますけど、頑張ってほしいです」
エムオービーナス(牝2・美浦・
鹿戸雄一)は現在のところ抽選対象だが、出走が叶えば、鞍上の
木幡初也騎手は今回がGI初騎乗となる。追い切り後の木幡騎手のコメント。
「今日(12/7)は、古馬相手に馬なりで
テンションを上げ過ぎないように追い切りました。馬なりで最後まで走れていましたし、動きも良かったです。1600mは初めてになりますが、1400でもさほど悪くない競馬をしていますし、切れるタイプではないですけどバテない強みを生かせれば、マイルまでならこなしてくれるでしょう。
バランスが良くてしっかりしていますので、現時点での完成度は高いと思います。
デビュー前からゲートで苦労しましたが、夏過ぎから自分が乗ってゲート練習をしていますし、今はさほど問題ありません。長距離輸送と当日の
テンション、そしてゲートが課題になりそうです。抽選で入ればGIに初騎乗になりますが、新馬から乗せてもらっていますし、今回チャンスを頂いてありがたいですね。自分も阪神は初めてなので、事前に下見をしたり、他のジョッキーに聞いて、調べるつもりです。ゲートの出方次第になりますが、ポンと出てある程度の位置で競馬ができればと考えています」
(取材・写真:佐々木祥恵)