「
朝日杯FS・G1」(18日、阪神)
枠順が16日に確定。1980年の
テンモン以来、36年ぶりの牝馬Vという大偉業を目指す
ミスエルテは7枠13番に決まった。「まあまあ外ですね。できれば偶数が良かったですが、大外じゃなければどこでもいいと思っていました」と斉藤助手。外めの枠となったが、淡々と受け止めた。
新馬戦は持ったままの楽勝劇。後方からの競馬になった前走の
ファンタジーSも上がり3F33秒6、池江師いわく「カミソリの切れ味」で豪快に差し切って連勝した。だからこそ、決意できた牡馬相手のG1舞台。ただ、追い切り後も「少しカイバは上がり気味」と師が明かすように強気の登場というわけにはいかない事実もある。
この日朝、決戦2日前の調整は落ち着かせることを重点に置いて、厩舎周りをじっくりと運動した。先週、阪神JFを制した
ソウルスターリングと同じ“怪物”
フランケルの産駒。父から類いまれな能力と闘争本能を受け継いだ。だが、
バーニングスピリットは時として、もろ刃の剣へと変わる。
「気合は乗っています。追い切り後も問題なく、調整できていますし、雰囲気もいいですから」と斉藤助手は自分に言い聞かせるようにうなずいた。激しい気性という個性を伸ばしていくのは難しい作業。だが、それを乗り越え、36年ぶりの領域にあっさりと到達する可能性をこの馬は秘めている。
提供:デイリースポーツ