「2016年度
JRA賞」の受賞選考委員会が10日、東京都港区のJRA六本木本部で行われ、G1・2勝の戦績を残した
キタサンブラック(牡5歳、栗東・
清水久詞厩舎)が、栄えある
年度代表馬に選出された。
北島三郎オーナー(80)も感無量に違いない。50年を超える馬主歴のなかで、ようやく巡り会ったG1ホースに「この馬には大きな夢と希望を頂いた」と演歌界の大御所は深い思い入れを口にしている。北海道日高町
ヤナガワ牧場で一目ぼれした細身の鹿毛馬は、日々の調教を余すことなく糧にしてその身を鍛え、15年の
菊花賞馬に。そして古馬となった16年シーズンは、
天皇賞・春と
ジャパンCを無尽蔵のスタミナを生かして逃げ切りV。日本最強の一頭へのし上がるとともに、昨年度を代表する馬として歴史に名を刻むことになった。
2017年は国内のみならず、海の向こうでも存在感を示しそうだ。今春はUAE・G1・
ドバイシーマクラシック(3月25日・メイダン)に登録する見込み。そして秋は、仏G1・
凱旋門賞(10月1日・
シャンティイ)参戦が視野に入っている。昨年の
有馬記念後、「フランスで1着になったらどうしようかな。言葉が通じなくても歌っているかもしれないな」と話していたサブちゃん。現地で“まつり”の凱歌を響かせるか、これまで以上に注目が集まる。
◆
JRA賞の記者投票有資格者は(1)
中央競馬の記者クラブに通算3年以上加入(会友を含む)し、当該年に年間を通じて
中央競馬の取材を行った者(2)東京競馬新聞協会または日本競馬新聞協会に加盟している競馬専門紙各社が、自社を代表して投票させる者(1社あたり5人)。
投票有資格者は各部門に推奨する馬、その中から
年度代表馬にふさわしいと思う馬を記入する。3分の1以上を集め、かつ1位の馬を自動的に選出。この条件を満たす馬がいなかった場合は選考委員の審査に委ねられる。 今回は有資格者の291票のうち134票を
キタサンブラックが獲得。自動的に
年度代表馬に選出された。
提供:デイリースポーツ