先週の開催が火曜日までずれ込んだが、栗東トレセンの調教に関しては大きな影響はなし。ただし、積雪の影響は大きく、14日夜から降り続いた影響を受けて、Dコースの芝馬場とポリトラック馬場は19日時点でも閉鎖されたまま。どうやら雪が凍っているらしく、馬場開場までには少し時間を要するかも知れない。
ここ数週は時計の出やすかったウッドチップ馬場もさすがに雪の影響を受けたのか、時計を要する状態になってきた。今週は気温も低く、湿ったチップが乾きにくいことに加えて、凍結防止剤の散布も影響しているように思う。ただ、こういった馬場になってくると絶好調な馬とそうでない馬の動きにはっきりとした違いが出てくるので、そのあたりはきっちり見極めて馬券に活かしていきたいところ。
【坂路/4F51.9秒】
18日。一番時計は
サトノプリンシパル(栗東・
矢作芳人厩舎)の4F51.1秒。自己ベストは4F49秒台を持っているだけに、このくらいの数字が出て当たり前ではある。しかし速い時計を持っている馬は動けてもそうでない馬はなかなか速い時計が出ない、そんな馬場の印象を受ける。それは4F目11秒台がこの馬しかいなかったという実際の時計からも感じるところ。
東海Sの出走を予定している
カラクプア(栗東・松田国英厩舎)は
ハギノタイクーンとの併せ馬だったが、追い出されてからの伸びはしっかり。時計は4F54.6秒、1F12.9秒と目立つ数字ではないが、動き自体は前走を勝った勢いを感じるし、前回から着用したブリンカーの効果も大きいのではないだろうか。
19日。一番時計は4F49.3秒の
ネロ(栗東・
森秀行厩舎)。これくらい動けて当然の馬ではあるが、馬場状態に関しては、前日から時計の出やすい状態に変化した印象はない。
来週の
シルクロードS(1月29日・京都芝1200m)を予定している
ラインスピリット(栗東・松永昌博厩舎)が単走での追い切り。馬なりだったが、4F51.5〜3F37.2〜2F24.3〜1F12.4秒をマーク。これまでの自己ベストは4F53.9秒だから、いかに状態が良くてスピードある動きができたかがわかる。
先週の馬場差が「-0.4秒」。今週は冒頭にも記したように、積雪の影響を受けて時計を要する馬場に変化。よって18日、19日とも『+0.1秒』で記録している。
【CW/5F66.5秒】
18日。先週は久しぶりに時計が速い馬場差だったが、今週は一転して時計を要する馬場。朝一番から少し時計が遅い印象だったので、たまたまと思っていたが、一日追い切りを終えても同じ印象だった。そんな中でも
シゲルオニカマス(栗東・
鈴木孝志厩舎)の6F82.1秒、1F12.0秒や、
ファッショニスタ(栗東・安田隆行厩舎)の4F54.9秒、1F11.8秒は素晴らしい動き。
19日。
先週のニュースでお伝えした
ミツバ(栗東・加用正厩舎)が併せ馬での追い切り。相手
サウススターマンは
和田竜二騎手が跨っていて、1600万下では勝ち負けレベルの成績。追い切りも動く相手だけに、どのような併せになるか注目していたが、追走して4コーナーでは外を回る形。
追いつくまでに脚を使うと思われたが、楽に並んだあたりはさすが。追い抜くことができなかったので、見た目の印象は先週ほどではないかも知れないが、それは相手が走っただけのこと。時計は6F84.9〜5F68.4〜4F53.2〜3F38.6〜1F11.8秒と終いはしっかりしており、とにかく状態に関しては申し分ない。
先週の馬場差は「-0.5秒」。文中にも記したように、今週は18日、19日とも時計を要する馬場なので、馬場差『+0.4秒』で記録している。
※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。
(取材・写真:井内利彰)