「
川崎記念・Jpn1」(1日、川崎)
ルメールマジックがさく裂だ。5番人気の
オールブラッシュがまんまと逃げ切り、2度目の重賞挑戦で
ビッグタイトルを手にした。昨年のJRA
最優秀ダートホースで、1番人気の
サウンドトゥルーが2着。3着に6番人気の
コスモカナディアンが突っ込んだ。
まさに戦国のダート界を象徴するかのような結末だった。2連勝でオープン入りしたばかりの上がり馬
オールブラッシュがまんまと逃げ切った。
ルメールの好判断も光った。「前々走で逃げて強かったから、きょうも逃げるつもりだった。スタートが良かったのですぐに逃げました。完璧だったね」と笑顔がはじけた。直線で懸命に追い詰める2着の
サウンドトゥルーに3馬身差を付ける完勝。昨年のこの時季はまだ1000万クラスだったが、一戦ごとに力をつけてG1馬へと上り詰めた。
鮮やかなエスコートを見せたルメールも「段々と良くなっている。
大きな
ステップアップだね」とうなずいた。自身にとっては
ヴァーミリアン(07年)、
カネヒキリ(09年)に続く
川崎記念V3。「また勝てて良かった」と笑いが止まらない。
村山師は2カ月半ぶりの実戦に不安もあった。「年末に熱が出て休養に出していた。そこから立て直してのレース。それに初めてのG1だけに心配もあったけど、ジョッキーがうまく乗ってくれましたね」とホッとした表情で振り返った。
次走については「
名古屋大賞典(3月30日・名古屋)も考えていたが、ハードなレースが続いたので慎重に選んでいきたい」とトレーナーは話すが、「大目標はチャンピオンズC(12月3日・中京)に行きたい」ときっぱり。厩舎の先輩G1馬
コパノリッキーの後継馬へ、5歳の新星が力強く名乗りを上げた。
提供:デイリースポーツ