「
京都記念・G2」(12日、京都)
“世界の脚”を放つ準備は整いつつある。
香港ヴァーズでG1初制覇を成し遂げた
サトノクラウン。欧州の強豪
ハイランドリールを鮮やかに差し切ったその姿は、海外のホースマンに強烈なインパクトを与えた。あれから2カ月。上々の態勢を整え、次なる狙いは“ダービー馬斬り”だ。
9日の最終リハは美浦W。
ソレイユドパリ(3歳新馬)と序盤から馬体を並べ、直線ではインへ潜り込む。早朝の雪でぬかるんだチップを苦にすることもなく、手応え優勢のまま併入でフィニッシュを決めた。5F69秒7-40秒6-12秒9。数字は地味だが、滑らかな動きが出来の良さを伝えてくる。
「水曜の段階で510キロ(前走は484キロ)。輸送しても少し余裕が残るかもしれません」と森助手が語るように、見た目にも腹回りは立派に映る。それでも活気みなぎる姿と走りの力強さは、さすがG1馬と思わせるレベル。「調教の動きはいいので、力を出してくれるでしょう」と信頼の言葉を口にした。
昨年の下半期は
天皇賞・秋が14着、一転して
香港ヴァーズをV。「気持ちを走る方へ向けていく調整をしました」と気ムラな素質馬の調教法をトップステーブルは既に把握済み。振幅の激しい成績からの脱却に手応えをつかんでいる。「去年は重馬場で勝っていますから。苦にしないです」と週末の雪予報もお構いなし。
マカヒキ撃破へ、大きな期待を胸に出陣する。
提供:デイリースポーツ