「
金鯱賞・G2」(11日、中京)
悲願のG1奪取へ向けて、
ルージュバックが弾んだ。8日の最終リハは美浦Wで3頭併せ。前2頭を見ながら追走すると、直線は軽く仕掛けられた程度で鋭い伸び脚を披露した。これまで7度のG1挑戦は
オークス2着が最高。牡馬を相手に重賞3勝の実力牝馬が、勝負を賭ける年へ出撃態勢を整えた。
勝負の年へ、
ルージュバックが思惑通りの動きを見せた。
最終リハは美浦W。僚馬
ポッドティノ(3歳未勝利)が馬場に入ると、果敢に飛び出し先行。同じく
ソルオリーヴァ(3歳未勝利)が続き、これを見る格好でスタート。道中は鞍上の意のまま、ピタリと折り合って迎えた直線。前2頭との間合いを持ったまま一気に詰めると、並ぶ間もなく突き放してフィニッシュ。時計は4F50秒6-36秒6-12秒5。文句なしの動きでパートナーを圧倒した。
男馬を相手に重賞3勝。ここまで歩んできた軌跡は並の牝馬で収まるものではない。だが、7度のGI挑戦では
オークス2着が最高着順。是が非でも取らせたいGIタイトル。さらなる
スケールアップを求め、陣営は調教の負荷を強化した。
放牧先のノーザン
ファーム天栄(福島県)から帰厩したのは2月24日。大竹師は「休み明けの最終追い切りとしては、反応もいい部類だね。放牧先も含めて乗り込む量を増やし(メニューの)中身を濃い目にした。昨年、一昨年は冬毛がぼうぼうだったけど、今年は本当に見た目がいい。古馬らしくなってきたね」と目を細めた。
通算5勝のうち4勝が左回りだが、中京コースは初参戦。「コーナーが4つで、スタートからいきなり坂が2回。ワンターンの東京2000メートルとは全然違う。そこがどうか」と警戒心を強めたが、悲願のGI制覇へ弾みをつけたい前哨戦。持てる力を出し切れば、おのずと結果はついてくる。
提供:デイリースポーツ