「
スプリングS・G2」(19日、中山)
2歳チャンプ・
サトノアレスが、今季始動戦に向けて上々の動きを披露した。降雨の影響で1日順延された最終リハだが、その影響を全く感じさせることなく、大きく先行した年長の僚馬2頭に最後は馬体をそろえてフィニッシュ。リフレッシュされた馬体で、さらなる成長ぶりもアピールした。
促してからの急加速が、世代の頂点を極めた優れた身体能力を印象付けた。
最終リハは16日の美浦W。直線入り口では先行2頭の2馬身ほど後ろにいたはずの
サトノアレスが、あっという間に僚馬の内から首をのぞかせている。手綱を取った上野(レースは戸崎圭)が少し仕掛けただけで一気に放った瞬発力が瞬間移動のような末脚に結びついた。
調教パートナーも名門・藤沢和厩舎の中堅ランナーだ。向正面で外を7馬身先行して前受けした
ダノンゴールド(セン8歳)は平地オープンから障害入り。その後もオープンで2勝のスピードタイプ。その後ろで5馬身先行した
シャドウチェイサー(セン5歳)は1月末に準オープンで3着。5F67秒8-38秒4-12秒7のタイムで2頭と併入に持ち込んだ。歴戦の雄を相手に見せたパフォーマンスは、さすが2歳王者だ。
それでも名伯楽は、やや辛口。「少しモタモタしたけど、馬場が重かったからな。みんな時計がかかっているだろう。その分だな。先週しっかりやっているし、まあ、いいんじゃないか」。一応の合格点は与えたが「可」のレベル。「優」評価を高めに設定しているのも、それだけ持てる素質を見積もっているからだろう。
クラシックへ向けた始動戦。3カ月の休養期間はスターダムを上っていく若駒をひと回り成長させた。「体は10キロぐらい大きくなっている。良くなっている。コイツはよく食うんだ。食わせないように気をつけている。いい休養だったし、使いだしとしては良くできている」とうなずく。来たるべき春へ、新興勢力の挑戦を堂々と受けて立つ。
提供:デイリースポーツ