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メラグラーナを管理する
池添学調教師
――坂路で行われた最終追いの評価は?
池添 坂路に行く前に自分でハッキング(軽めのキャンター)で感触を確かめました。若干スイッチが入りそうな雰囲気があったので、ジョッキーには時計的には52から53のあいだでラストは舌鼓(ぜっこ 注:「チッ・チッ」と舌を鳴らして馬へ合図をおくること)を使って、馬が反応するんだったら、それ以上はあまりプレッシャーをかけずにリズムよく走って欲しいと指示しました。指示どおりの調教だったと思います。
――この中間の調整過程は?
池添 年末のオープン特別を勝った時点で
高松宮記念を意識していました。ここへ万全でもっていくにはどのレースを使おうかとオーナーサイドとしっかり協議してました。馬の状態もすごくいいので中2週で走れる
オーシャンSを経て順調にこれました。賞金的に
高松宮記念には出走できるだろうと考えていたので、ここを使ってよくなるように調整してきた中で勝てたのは、価値のある勝利だったと思います。
――前々走、前走と体重を10キロ、8キロと減らしていますが?
池添 自分の考えと若干異なる部分はありましたが、輸送で減るタイプなので厩舎に戻ったら数日でしっかり体は戻りました。今朝、調教後に体重を測ったら532キロでしたから、ちょうどいい体重でレースに臨めると思います。
――理想の展開は?
池添 特に展開に左右される馬ではありません。スローでも差し切っていますし、前が流れたらさらに走りやすいと思うんで。中団でジッとしていて気分よく走ってくれたらいいですね。
――中京コースはいかがでしょうか?
池添 コース形態的にはちょっと力のいる馬場はこの馬に合っていると思います。実際、1回だけですが中京の千二のレース(2016年7月17日、1000万下の
フィリピンT)を走っていますが、その時の内容はすごくよかったですからね。私は中山よりも中京のほうがこの馬には合っていると思います。
――鞍上は戸崎騎手ですが、期待のほどは?
池添 トップジョッキーなのでもう特に何も注文はありません。どう乗るかは返し馬やその時の雰囲気で決めてくれると思います。すべてお任せします。
――南半球産馬、今後の伸びしろは?
池添 昨年の休み明けくらいから後肢にシッカリ芯が入ってきました。そのあたりからずっといい状態をキープしていますし、調整もしやすい馬ですね。昨年の秋から今にかけて充実しているので、ここからさらに伸びるかどうかはやってみないとわかりませんね。
――この馬は開業からいて思い入れのある馬かと思いますが、そのあたりは?
池添 開業前から父親の厩舎にいて一緒にやってきたので、思い入れの深い馬ですね。その馬で初勝利をあげて重賞も勝てて、GIに挑戦できるというのは感慨深いですね。人と人のつながりの深さを感じます。
――最後に意気込みを。
池添 最終調整もうまくいきました。残り数日ですが万全の状態で出走できるように気を引き締めてやっていきたいと思いますので、応援のほどよろしくお願いいたします。
(取材・写真:花岡貴子)