「魁!海外馬券塾」(29日)
例年になく曇り空が続き、レース前日からはたびたび強い雨が降ったドバイワールドCデーが終わった。
タフな馬場をものともせず、強豪相手に完勝を飾った
ヴィブロスと陣営に心からの祝福を送りたい。
ドバイターフは
ジャスタウェイ、
リアルスティールに続き直近4年で3度日本馬が制したことになる。
ウオッカですら勝ち負けに絡めなかったころと比べれば隔世の感だ。日本馬は本当に強くなった。
中継をご覧になった方は、ダートの特異な馬場状態に気付かれただろうか。米国でよく目にする、シールドと呼ばれる馬場の調整法を初めてドバイで見かけた。雨が降り出す前にダートに
ローラーをかけて固め、砂の流出を防ぐものだ。
ワールドCへ挑んだ
ラニは、土砂降りだった昨年の
プリークネスSでこの馬場状態を経験している。1番人気
アロゲートは良馬場しか経験がなかった。ひょっとしたら有利に働くかと考えていたのだが甘かった。
出遅れて後方のまま3コーナーを回る
アロゲートを見て一瞬は希望を抱いたが、そこから楽々と外を回って差し切られてしまった。脱帽としか言いようがない。彼のような常識を超えたサラブレッドが日本から現れる日を楽しみに待ちたい。(海外遠征コーディネーター・田中敬太)
提供:デイリースポーツ