「
桜花賞・G1」(9日、阪神)
3連勝で
デイリー杯クイーンCを制した
アドマイヤミヤビは5日、栗東坂路で4F53秒3-38秒8-12秒5をマーク。好仕上がりを誇示した。牡馬一線級を破ってきた実績、
ソウルスターリングと未対決、そして鞍上が桜連覇を狙うM・デムーロという状況が、打倒女王の1番手に評価を押し上げる。勢力図を一気に塗り替えるか。フィリーズR勝ちの
カラクレナイは、栗東CWでラスト1Fは11秒9をマーク。陣営は4連勝へ自信をのぞかせた。
柔らかな日差しを道しるべに、真っすぐス
トライドを伸ばした。栗東坂路の馬場開場から30分近くが経過。整地効果の薄れた時間帯ではあったが、
アドマイヤミヤビは乱れのない挙動で急坂をねじ伏せていく。14秒5-13秒6-12秒7-12秒5(4F53秒3)。引き締まったグレーの体を躍動させ、しっかりと加速ラップを踏んだ。
「そんなに無理をせずに53秒台。いい動きだったと思います。勝ってはいますが、マイルという距離は少し短いかもしれません。それでも、最後の長い直線を上手に利用できれば、と思っています」。共同会見で友道師は、絶対的な信頼を置くその末脚に全てを託す意志を明確にした。
女王
ソウルスターリングとは初対戦。二つの才能がぶつかり合う場面でも、そのスタンスに変化はない。2走前の
百日草特別では、
皐月賞の有力候補
カデナを破り、前走の
デイリー杯クイーンCも快勝。その戦歴が示す通り、卓越した決定力を持つ。
これまでコンビを組んできたルメールは、ソウルに騎乗するため、今回はM・デムーロとのペアで戴冠を目指す。昨年の
ジュエラーに続いての桜冠奪取を狙う鞍上もミヤビの武器を掌握済み。「先週追い切りに乗りましたが、手脚がすごく軽く、賢いですね。
テンションが高くなく、自分の仕事が分かっています。スタートは速くありませんが、最後はとてもいい脚を使いますからね」とパートナーをたたえた名手は「今年も頑張ります」と力強く結んだ。
天気は週末にかけて下り坂。微妙な状況ではあるが、送り出す指揮官は、馬場悪化をマイナスとは捉えていない。「普段はおとなしいが、競馬に行くとスイッチが入る。オンとオフがはっきりしていて、とても精神力が強い。結構力がありますから、むしろ力勝負になった方がいいかなと思っています」。雨でも晴れでも金。桜舞う仁川で、世代の頂点に立つ。
提供:デイリースポーツ