日本からネオリアリズムが出走する、香港・クイーンエリザベスII世カップ。レース前日の様子を遠征馬を中心にお届けする(取材・文・撮影:斎藤修)。
ネオリアリズムは、23日(日)に日付が変わった夜明け前にシャティン競馬場に到着。27日(木)に芝コースで追い切られたのはJRAからもリリースがあったとおり。ただそのリリースでは触れられていなかったが、香港ではその数日前から雨が続き、追い切りのときもずぶ濡れになるほどだったとのこと。
そのときは馬場の回復を願う陣営、さらに雨が降って道悪を願う陣営、さまざまだったが、幸いにもその後はほとんど雨が降ることはなく、シャティン競馬場はかなり水はけがいいこともあって、馬場は一気に回復した。このあと、レース当日までの予報では降水確率0%。太陽が出ると半袖でも汗ばむほどの陽気で、ほぼ間違いなく良馬場で本番を迎えることができそうだ。
この日もネオリアリズムは馬場入りし、オールウェザーコースの直線をキャンターで流した。香港入りして以来、順調に来ているようで、堀宣行調教師は、「軽めのキャンターで馬の状態をチェックしました。それほど興奮することもなく、いい状態でリラックスしています」(香港ジョッキークラブ発表)とのこと。馬場状態も含めて、万全の状態でレースを迎えられそうだ。なお、レース当日、パドックから馬場入りまではメンコを着用するが、レースでは外すことが香港ジョッキークラブから発表になっている。
オールウェザーコースをキャンターで流したネオリアリズム
状態が心配されるのは、オーストラリアのザユナイテッドステイツだ。24日の夜に香港に到着して以降、連日馬場入りせず、検疫厩舎地区だけでの調整。陣営からは、輸送も、着いてからも順調と伝えられていた。そんななか、27日(木)には、今回のレースがラストランになるとの発表があった。
そしてようやく馬場に姿を現したのが、レースを2日後に控えた28日(金)のこと...