「
青葉賞・G2」(29日、東京)
青葉賞優勝馬は
日本ダービーで2着が最高、それも6回あった。厚い壁に阻まれ続けた歴史。だが、この馬ならその壁を乗り越えるかもしれない。1番人気の
アドミラブルが強烈な勝ちっぷりを見せ、一躍、ダービーの有力候補に躍り出た。
前半は最後方を追走。向正面から徐々にポジションを上げ、外を回って3角過ぎでスパートを開始する。ラスト400メートルで早くも先頭へ。少しふらつきながらも危なげなく押し切った。勝ちタイム2分23秒6はレースレコードだ。M・デムーロは「すごい切れ味でした。まだ子どもっぽい面がある。スタートはゆっくりだし、道中は物見も。今回は東京競馬場の練習だったが走る馬です。もっと強くなる」と絶賛した。
レース直後に「ダービーでも乗りたい」と関係者にアピール、本番でも騎乗が決まった。
皐月賞2着の
ペルシアンナイトを差し置いてだ。あるいは、2年前の2冠馬
ドゥラメンテ級の期待を抱いているのか。音無師は「ダービーを考えると本当は中団から行かせたかった。ペースが速くて後ろの位置取りに。長く押していったので負担が来ないといいが。でも、今のところ(新馬戦後に手術した)ノドは大丈夫だし、特に課題はない」と話す。
本番には
ダンビュライト、
アメリカズカップとの3頭出しで臨む指揮官。「ダービーは出すだけでも大変なこと。3頭も使えるなんて。今は夢の中にいます」。それぞれ馬主が違うだけにうかつなことは言わなかったが、
アドミラブルに最も可能性を感じているのは確かだろう。
提供:デイリースポーツ