「NHKマイルC・G1」(7日、東京)
兄弟制覇の夢がつながった。
タイセイスターリーが4日、3分の2の抽選を突破した。異父兄は14年の覇者
ミッキーアイル。3走前の
シンザン記念2着時には、のちの
皐月賞1、2着馬に先着するなど、底力も確かだ。11年
グランプリボスV時以来の3頭出しが決まった矢作師も、野心を隠さない。運も味方につけた良血馬が大一番で躍動する。
まずは第一関門を突破した。
タイセイスターリーが抽選をくぐり抜けた。
オールザゴー、
ナイトバナレットとの“3本の矢”でG1制覇に挑むことになった矢作師は「とにかくうれしい。
グランプリボスで勝った時以来の3頭出し。能力は、スターリーが一番かなと思っていたくらいだしね。実績は全然違うけど、走りや馬の格好もボスに近いイメージがある」と期待を込める。
異父兄が14年の覇者
ミッキーアイル。兄弟制覇が懸かる筋金入りの良血馬だが、デビュー当初は脚元が弱く、様子を見ながらの調整だった。懸命のケアに加え、馬体の成長もあって体質が強化。トレーナーは「今は気にせず、しっかりやれるようになった。いい調整ができているよ」と胸を張った。
課題の集中力を鍛錬すべく、今回は最終リハを単走に変更。「1頭になるとフワッとするところがあるので、あえてね。ゴールまで集中させるように。能力はあるのに出せなかったし、進展はある」と克服に手応えを見せる。2走前の
共同通信杯4着以来の府中にも「あの時は折り合いがつかず、途中からハナに行ってあの内容。マイルなら折り合いもつくし、まともなら」と強気な姿勢を貫く。
「それにしても人気がないよな。こんなに注目されない意味が分からない。ほかの2頭もそうだけど、今年のメンバーなら十分チャンスはある」と、勝負師の目で力を込めた指揮官。抽選突破でつかんだチャンス。逃すつもりはない。
提供:デイリースポーツ