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NHKマイルCの2着馬とダブるフロンテアクイーン/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2017年05月11日(木) 18時00分
 先週のNHKマイルCは1着アエロリット→2着リエノテソーロと牝馬のワンツー決着。牡馬以上とされる3歳牝馬のレベルを高らかに示す結果だった。とはいえ、◎ボンセルヴィーソ(3着)=○アエロリットを大本線に馬券勝負した記者にとっては、2着馬の激走が何とも恨めしい。

 リエノテソーロは昨夏の札幌取材で担当の相馬巧助手が「本質的にはダート馬だと思います。もしここ(すずらん賞)で負けても、今後のダート路線で活躍できると思うので覚えておいてください」と語った馬。その言葉がしつこく脳裏にこびり付いており、どうにも印を回せなかったのだ。

 そこで週明けの美浦でリエノテソーロに◎を打った某紙の女性記者T氏に「よく狙えたね」と悔し紛れに話を振ったところ…脱帽ものの答えが返ってきた。

「わたしも先週、相馬さんにはダート馬と強調されたんですよ。でも、アネモネS(4着)が初めての当日輸送で尋常でなくイレ込んだこと、それでも鞍上の吉田隼人騎手が“レースが抜群にうまい”と褒めていたことも教えてくれました。だから競馬場に木曜入りする今回は馬も変わってくれるような気がして…」

 何とも立派な推理である。確かに今の高速決着の東京芝では一瞬のロスが致命的。レース巧者を狙うのがより安全で有効な馬券作戦だ。その視点は見事と言わざるを得ない。もっとも、記者も同様の“変わり身”を狙い馬券を的中させたことがある。自慢ではないが、それが今週ヴィクトリアマイルに出走するフロンテアクイーン福島牝馬Sだ。

「環境の変化に弱く当日輸送では極度にテンションが上がるタイプ。中山ではルール上前日入りが無理ですが、それが可能な福島なら落ち着いてくれるかも」

 前走時にそう語ったのは、国枝厩舎の椎本英男助手。案の定、現地・福島で1泊した翌日のパドック、ゲート裏の雰囲気は抜群。ゴール寸前でウキヨノカゼの強襲を受けて2着に終わったが、堂々たる走りは表裏一体の牝馬の繊細さ、面白さを教えてくれた。

「1番人気のクインズミラーグロ(3着)を競り落とすまで競馬は完璧だった」と国枝栄調教師が振り返るように、落ち着いてさえいれば、こちらも競馬が上手なタイプ。今回も東京競馬場に前日入りを予定しており、フロンテアクイーンが“第2のリエノ”となる可能性を視野に入れておきたい。

(美浦の宴会野郎・山村隆司)

東京スポーツ

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