「
オークス・G1」(21日、東京)
鋭く伸びた。
フランケル産駒の2歳女王
ソウルスターリングは17日、美浦Wで3頭併せを行った。先導役の
ラユロット(3歳500万下)、
シンボリバーグ(3歳500万下)を追い掛ける形でスタートし、最後はきっちり併入。終始、楽な手応えで軽快な動きを見せた。志願して騎乗したルメールは「最後は自分から動いていき、とてもいい感じだった」と状態の良さを実感。態勢は万全だ。
単勝1.4倍に推された
桜花賞はまさかの3着。デビューからの連勝記録は“4”で途切れた。「馬場が悪くて直線での反応が遅く、手前を何度も変えていた」とルメールは振り返る。水分を含んで走りづらい馬場に、持ち前の切れが封じられた。だが、鞍上は悲観してない。「それでも3着。やはり能力はある」と前を向く。この敗戦で色あせたわけではない。
今回は未知の距離となるものの、
母スタセリタは芝2100メートルのディアヌ賞(仏
オークス)を勝っており、芝2400メートルのヴェルメイユ賞も制覇。ともに手綱を取ったルメールは「脚が長くて跳びが大きい。お母さんにすごく似ている。経験を重ねて乗りやすくなっているし、
桜花賞でもゴールしてからすぐには止まらず、まだ走れる感じだった。距離は大丈夫だと思う」と分析する。牝系のスタミナは豊富で、長距離をこなす下地はある。母娘による仏日
オークス制覇を夢で終わらせるつもりはない。
これまで3戦続けての関西遠征だったが、今回はホームの東京。輸送に気遣うことなく、思い通りの調整ができている。「東京で戦えるのはいい」と藤沢和師は地の利をかみしめた上でうなずく。加えて週末の東京競馬場は晴れ予報。能力を発揮できる条件は整った。仁川で初めて敗北を味わった怪物の娘が、府中で見事に返り咲く。
提供:デイリースポーツ