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アドミラブルを管理する
音無秀孝調教師
――長期休養明けから3連勝です。
音無 5か月休んで喉の手術をして治るだろうと期待していたんですけども。休み明けのレースでは普通の馬では勝てないような時計を出しましたので、その時点でダービーを意識したローテーションを組みました。この3戦では、着差よりもこの馬の持つ能力の素晴らしさをみせてくれていますのでね。ダービーでも期待しています。
――
青葉賞を振り返ってください。
音無 スタートで後手を踏んだということで自分で競馬を難しくしてしまいました。最後は早めの仕掛けでしたがフラフラしながらなんとか粘りました。まだ競走馬として途中かな、という段階ですけどね。
――その後の調整はいかがでしたか?
音無 これが僕としてはとてもやりやすくてね。中3週で間隔が詰まっているように見えるかもしれませんが、1週前は手控えてレース当週にサッとやればいいという。休み明けの時より仕上げやすい感じでした。
――ここまで中3週、中3週というローテーションですね。
音無 馬もこたえてないんですけど、僕たちは未勝利を勝ったときにローテーションを組みましたからね。これを変えることは考えていなかったし、馬もそれに応えてくれています。現に
青葉賞では中3週で輸送して結果を出していますから、そこはあまり気にしないようにしています。
――調教過程について伺います。1週前追い切りはいかがでしたか?
音無
青葉賞と同じように速くならないように、時計の出ない馬をパートナーにして(坂路で)54秒前後で、ということでやりました。単走でやると時計が出過ぎてしまうんですよね、能力があるから。思ったように馬なりで走りました。全く問題ないですね。
――そして今朝の最終追い切りはいかがでしたか?
音無 今日は半マイルは速くないんですけど、最後はちょっと気合つけたらスッと離しましたね。ダービーをちょっと意識した調教でした。
――
青葉賞を使った理由は?
音無 ダービーの日が初めての左まわり2400というのは避けたかったのでね。ダービーの練習をしたという過程ですね。
――前走のイメージを持ってダービーへ挑みますか?
音無 いえ、前走はほぼ出遅れていますからね。前走のイメージは持っていないです。スタートをちゃんと決めて欲しいと思っています。
――理想のレース展開は?
音無 僕なりのイメージだと中団からのレースですが、枠順とかいろいろありますから今の段階では言えないですよね。
――相手関係は?
音無 そうなんですよね。メンバーも違うからそう簡単にはいかないのかな、と。頭数も多いから不利もあるかもしれませんから。いろんなことを考えますね。
――最後に意気込みを。
音無 調教師になって23年。ダービーに縁がなかったのですが(※ダービー出走は過去4回)、いきなり有力な馬を出走させることが出来ました。僕としては能力がかなり高い馬だと思っていますから、うまくいけば悲願のダービー制覇もあるかもしれないな、と思っています。
(取材・写真:花岡貴子)