「
安田記念・G1」(6月4日、東京)
2年7カ月ぶりの勝利-。ようやく
皐月賞馬
イスラボニータが、長いトンネルを抜け出した。新潟で行われた14年
セントライト記念V以降、完全に白星から見放されてきた。特に3戦した昨秋は
富士S、マイルCS、阪神Cとオール2着。その着差も3/4馬身、頭、頭と、あと一歩のところで涙をのんできた。
その後は2カ月近く美浦でじっくりと調整し、納得の仕上げで臨んだのが前走のマイラーズCだった。好位からゴール前できっちり抜け出した。栗田博師も「結果を出せたのが何よりだったね」と、笑みを浮かべながら愛馬の復活を喜んだ。
ここを目標に乗り込みは入念だ。24日には美浦Wで一杯に追われると、5F67秒5-37秒3-12秒0の時計をマーク。指揮官は「ドッシリとしている。カッカしていないのがいい」と目を細めると、「すこぶる順調。それが何より」と、状態面には揺るぎない自信を見せる。
さらなる追い風は5戦連続でコンビを組むルメールだ。自身は先週のダービーを制し、JRA・G13週連続Vを達成。しかもダービー当日は
目黒記念も勝ち1日2重賞制覇。勢いはとどまることを知らない。主戦は「前走で勝って馬に自信がついたと思う。気持ちも
パワーアップしたはず。府中のマイルは向くし、チャンスだね」と気合を入れていた。
どの馬にもチャンスがあるマイル戦線。好調の波に乗る人馬が、混戦の主役を張る。
提供:デイリースポーツ