エプソムC(6月11日・GIII・東京芝1800m)に美浦から出走を予定している注目馬について、追い切り後の関係者のコメント。
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アストラエンブレム(牡4・美浦・
小島茂之)について、小島調教師
「先週末、坂路で思ったよりも時計が出ていましたし、上手な走りをしていました。今日は緊張感を持たせて併せたままで終わって、時計は少し遅くても良いかなというイメージで追い切りに入りました。
ミルコがブレーキをかけるところがあると言っていましたが、調教ではさほど気になるほどではありません。ただ乗り方を気をつけないとダラーッと走ってしまう馬なので、体を起こして緊張感を持たせて走らせることができれば良いと考えていましたが、思った以上に手応えが楽だったので、抑えずそのままのリズムで気持ち良く走らせました。自然と併せた馬に半馬身ほど先着しましたし、良い追い切りができたと思います。
長く脚を使える血統ですし、レースでは後ろが来るのを待ってからではなく、今日の追い切りのように流れを妨げずにスーッと行ければ良いと思います。器用なので前にも行けますし、後ろからも競馬ができる馬ですが、どういう位置取りでレースを運ぶのかは当日の馬場次第になるでしょう。これだけ間隔を詰めて使うのは初めてですが、それだけ馬に実が入って良くなってきていますね」
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ナスノセイカン(牡5・美浦・
矢野英一)について、矢野調教師
「今日の追い切りは、直線もしっかりやれました。ゴール板付近の手応えは併せた馬に劣勢でしたが、相手を先に行かせてのものですし、問題ありません。デキは前走(メイS・OP・6着)より良いと思いますが、わからない部分がある馬なので、休み明け初戦が走るのか、叩き2戦目が良いのかは何とも言えないですね。
爆発力がありますし、前走はもっと来ても良いかなと思いました。ただハミを噛むところもありましたし、今回は1頭でも馬を前に置いた方が競馬がしやすいと思います」
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クラリティスカイ(牡5・美浦・
斎藤誠)について、斎藤調教師
「状態は上がっていると思います。毎日坂路で乗っていて、終い15秒を切るくらいを意識して出しています。今日は3頭併せの先頭で追い切りましたが、予定通りの内容でした。斤量56キロにも期待したいですね。馬場が悪くなって周りが走れないようなら、その分この馬には良いと思います」
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マイネルハニー(牡4・美浦・栗田博憲)について、栗田調教師
「前走(
小倉大賞典・GIII・16着)は、目に見えない疲れがあったのかもしれません。前走後は放牧に出して、リフレッシュして帰厩しました。先週ビシッとやっていますし、今週は前を追いかける形から内に入れてそのまま併入という追い切り内容でした。調整程度でしたが良い動きでしたね。前を追いかけている時も、ムキにならず落ち着いて走れていて、良いのではないかと思います」
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マイネルミラノ(牡7・美浦・
相沢郁)について、相沢調教師
「今日の追い切りの相手は未勝利馬だったので、思っていたような併せ馬にならなかったですが、動きは良かったですし、デキも良いですね。他に行く馬がいれば、この馬は抑えても良いと思っています。距離に関しては不安はないですが、コーナーが4つあるコース形態が良い馬なので、東京の長い直線が鍵になるでしょう」
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レッドレイヴン(牡7・美浦・
藤沢和雄)について、
内田博幸騎手「自分はダービー以来の騎乗になりますけど、厩舎でしっかり調教されているなという感じがしました。周りに馬がいるのは大丈夫ですが、前に馬がいるとそれを追いかけるような気迫が出てきています。それがレースでどう出るかですが、落ち着いて
リラックスして追走できれば良いと思います」
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バーディーイーグル(牡7・美浦・
国枝栄)について、佐藤調教助手
「今日は坂路で無理せずという指示の追い切りでしたが、これだけの時計(52.1-38.2-25.1-12.7)で動いていますし、順調です。前走(メイS・5着)は2着の
アストラエンブレムともそう差はなかったですし、積極的な競馬ができたのは良かったですね。先週のように速い馬場は分が悪いですけど、ダートもこなしているように多少時計がかかる馬場の方が良いですね」
(取材・写真:佐々木祥恵)