宝塚記念に向けて順調に追い切りを消化している
シャケトラだが、この中間も相変わらず食欲旺盛だ。
「これまで入厩以来カイバを残したことがないほどよく食べます」と担当の上村助手は愛馬の元気の良さに目を細める。
しかし、それだけよく食べているにも関わらず、馬体重は今年に入ってから若干だが数字を減らし続けている。
「前々走の
日経賞では初の長距離輸送の影響が出たようです。心身がまだ完成しきっていないのも影響していると思います。前走の
天皇賞(春)ではこれまでで最も負荷を掛けたので若干減りましたが、今回は距離や馬場等も考慮して
天皇賞(春)よりゆったりした仕上げになると思います」
デビュー戦を含めて3戦3勝の阪神コースに替わるのは歓迎材料だ。
「現状では自分からレースをつくるというより、自分のペースで競馬をするほうが力も出しやすいかもしれません。コーナリングが上手なので、今回も4コーナーでもスピードを落とさずに前との差を詰められると思います。そこで
キタサンブラックをどれだけ射程圏に入れられるか、ですね」
キタサンブラックは心身共に完成され充実期の真っ只中だが、
シャケトラはまだ成長曲線の上昇カーブの途中の段階だ。
「レース経験も浅く、体つきもキ甲が抜けず幼いまま。まだまだ成長途上ですがよく頑張ってくれています。相手は強いですが、精一杯の勝負をして欲しいですね」
(取材・文:花岡貴子)