先日の函館ス
プリントSで3歳牝馬の
ジューヌエコールが、GI馬
セイウンコウセイを筆頭とした古馬陣を撃破したことに触れて、宮調教師がこんなことを言っていた。
「今年の3歳牝馬のレベルが高いことも確かなんだろうけど、それ以上に斤量差が大きいよね。昔はディープ(インパクト産駒)とかの良血馬は2歳秋以降にデビューしていたものだけど、今は育成から早めに仕上げて、以前には考えられないぐらいの時期に血統馬がデビューする。そのうえで3歳夏にもなれば、以前とは比べものにならないぐらい、馬が完成されているわけでさ。それでも斤量は以前のまま軽いんだから…。古馬(牡馬)と6キロも違えば、そりゃ3歳(牝馬)の方が有利だわ」
なぜ、宮調教師がこの話をしたのかというと現在、準オープンに在籍する、同じく3歳牝馬の
エントリーチケットがGIII・
CBC賞(7月2日=中京芝1200メートル)に格上挑戦するプランが一時、持ち上がっていたからだ。結局、出走ラインが読み切れなかったため、次週の自己条件(豊明S=中京芝1400メートル)に向かうことになったのだが、「仮に
CBC賞に使っても、おそらく上位争いできたんじゃないかな」と宮調教師。その根拠が前述の会話内容というわけだ。
エントリーチケットが出れば、本当に上位争いできるのかは、あくまで仮定の話だけに永遠に謎のままだが…。
葵Sでこの馬を2馬身退けた
アリンナが、代わりに?
CBC賞に出走してくるとなると、この馬の走りによって宮調教師の“説”が正しかったのか、ある程度、判断できようか。
「この中間は妙に馬がおとなしくて“大丈夫かな”と思っていたけど、1週前追い切りでメンコを外したら、すごい勢いで…。乗っていた高倉も“別馬ですね”って、そのスピードに驚いていた。以前に乗ったルメール(秋明菊賞1着)も、この馬のスピードにビックリしていたぐらい。ハンデ差もあるし、古馬相手でも面白いと思うよ」(松元調教師)
函館SSに続いて“恵量”3歳牝馬の激走なるか、
アリンナは
CBC賞の要注目の一頭だ。
(栗東の坂路野郎・高岡功)
東京スポーツ