「プロキオンS・G3」(9日、中京)
デビューから9戦して1番人気が7回、残り2回も2番人気。常に人気を集めてきた
ベストマッチョだが、今回はマークが緩みそうだ。気性面、蹄(ひづめ)の弱点もここにきて解消。初重賞挑戦となった1月の根岸Sは12着に終わったが、強気にタイトル奪取に挑む。
今度は人気の重圧からは解放されるはずだ。5戦4勝、2着1回の戦績を引っ提げて重賞に初挑戦した1月の根岸S。
ベストマッチョは2番人気に推され、中団でマークを一身に受けた。直線に向いて程なく、力つきて脱落。12着に沈んだのも無理はない。外枠からインに潜り込んだロス、砂をかぶってひるむ。弱点が全て露呈する厳しい展開だった。
今度は違う。人気上位が予想される馬に差し馬がズラリ。対してこちらは降級戦の前走を逃げ切ってのオープン返り咲き。もまれない好位でスムーズな競馬ができそうだ。メンバーを見渡した大村助手が期待を込める。
「もまれ弱さがあるので、一線級相手のタフな競馬になると厳しいんですが、ここにきて精神的にもタフになってきています。ハナにはこだわりませんが、スムーズに前で運べそうですね」。
夏が近づいて不安要素もひとつ消えた。もともと蹄壁が薄く、蹄釘を打ち込むスペースが小さく、装蹄の難しい馬だった。そこで近走はパテ状の接着剤で鉄を固定する接着装蹄を採用し、走っても蹄へのダメージを抑えることに成功した。
「蹄の不安がなくなったのも良かったですね。前走をリフレッシュ放牧明けで勝って、この中間も順調そのもの。輸送も問題ないですから」と大村助手。年始に重賞でもまれた経験も糧に、夏の中京でリベンジを誓う。
提供:デイリースポーツ