「
函館記念・G3」(16日、函館)
渋った馬場をモノともせず、5番人気の
ルミナスウォリアーが、早めの仕掛けから力強く抜け出して完勝。6歳にして重賞初タイトルを手にした。2着に14番人気の
タマモベストプレイ、3着には7番人気の
ヤマカツライデンが入り、馬連・ワイド・馬単・3連複・3連単はいずれも
函館記念史上最高払戻金額に。今年も波乱の決着となった。
発走1時間前までは大雨だったが、レース後は快晴に。函館の空が
ルミナスウォリアーの重賞初制覇を祝福しているようだった。
小回りコースを意識した柴山の騎乗が光った。レースは
ヤマカツライデンがハナを主張し、
ルミナスウォリアーは普段よりやや前の位置となる中団を追走。4角手前でスパートをかけて直線半ばで抜け出し、2着に1馬身半差をつけてVをつかんだ。
殊勲の鞍上は「狭いところで窮屈な競馬をさせるよりは、伸び伸びと走らせたかった。強引な競馬になったが、強かったね」とレースを振り返る。自身は6月25日の函館11Rで
スズカプリオールに騎乗した際、直線で内に斜行して9日間の騎乗停止処分を受けた。復帰週での重賞制覇に、「勝てて良かった」と満面の笑みを見せる。
管理する和田郎師は
オジュウチョウサンで障害重賞制覇はあるものの、平地重賞はこれが初勝利。「これからも勝てるように頑張りたい」と喜びをかみしめていた。
「サマー2000シリーズ」において10ポイントを獲得し、
ゼーヴィントと並び1位タイとなった。今後は
新潟記念(9月3日・新潟)を視野に入れて調整し、シリーズ王者を目指す。「きょうは小回りコースで勝ったが、この馬にとって新潟は競馬のしやすい舞台なので」と指揮官は前を見据える。北の大地で伝統のハンデ戦を制した遅咲きの6歳馬が、さらなる高みへ向かって突き進む。
提供:デイリースポーツ