ニューヨーク州の競馬を統括するNYRA(New York Racing
Association=ニューヨーク競馬協会)が、ベルモントパーク競馬場におけるナイター開催実施を目指していることがわかった。NYRAのCEOを務めるクリス・ケイ氏が、地元
メディアに対して明らかにしたものだ。
夜間の競馬を開催するには条例を変える必要があり、法案は先週すでにニューヨーク州議会の上院を通過。この後、下院も通過すれば、ベルモントパークで週2日のナイター開催を行う環境が整う見通しだ。NYRAは、早ければ2018年の秋開催か、遅くとも2019年の春開催には、導入を実現したいとしている。
NYRAが目論むのは、新しいファン層の開拓である。地域一帯には1800万人が居住しているが、週末といえども日中は仕事があって、時間が自由にならないという市民も多い。そこで、仕事が終わったウィークデイの夜に、メジャーリーグのヤンキースやメッツの試合を楽しむのと同じ感覚で、ベルモントパークに来て競馬を楽しんでもらいたというのが、NYRAの構想だ。
実現の見通しがたった暁には、LEDを用いた最新鋭の照明機器を設置する計画も、あわせて進行している。
その一方でNYRAは、サラトガの夏開催にはナイターは導入しないと発表。ファミリーで休暇を楽しむファンが多いサラトガに、夜開催はそぐわないとの判断があった模様だ。
(文:合田直弘)