ギラギラと照りつける太陽の下、
園田競馬場の検量室前に足を運ぶと当地リーディングの
下原理騎手が首に冷たいタオルを巻いてレース後の体を冷ましていた。
「首だけでなくハチマキのように頭に巻くと、冷えて気持ちいいんですよ」
そう話しながら下原騎手がクーラーボックスを開けると、氷の塊と共に飲み物やおしぼりがキンキンに冷やされていた。カメラを構えるとポーズを取ってくれたが、周りにいた騎手からは「筋肉自慢や!」とツッコミが飛んできた。決して写真用に上半身裸なのではなく、毎年暑い時期はこんな感じだ。
「レース後は早くクーラーの効いた涼しい部屋に入りたいって思うくらい本当に暑いです。連続騎乗後の息遣いが冬場とは違いますね」
冬でもレース後は息を切らしながら戻ってくる騎手たち。湿度の高い夏場は、より過酷だろう。
「水分をしっかり摂っても夏場は体重が減ってしまうので、今年は意識的に体を重めにつくりました」
暑さに負けない体力づくりが大切になってくる。暑さ対策の話を色々と聞いていると、こう話した。
「競馬場に来てくれているお客さんも取材する記者たちも暑いでしょう? ドラッグストアとかで売っている濡らして首に巻くとヒンヤリするやつとか、何かしら首元を冷やすとラクですよ。倒れないように気を付けてくださいね」
見る方も乗る方も暑い。でも、やめられぬ魅力が競馬にはある。お互いに体調には気を付けて夏競馬を満喫したい。
(取材・文:大恵陽子)