2014年小倉2歳Sの
オーミアリスで初重賞Vを飾った国分優は「まだ実感はありませんが、すごくうれしい。今後はもっと大きいところで活躍できるよう、勝ち鞍を積み重ねていきたい」と勝利騎手インタビューで初々しい表情を見せていたものだ。
国分優以外にも、08年
デグラーティアの浜中、06年
アストンマーチャンの鮫島良、さらにさかのぼると1997年
タケイチケントウの常石も小倉2歳S(97年当時は小倉3歳S)で
JRA重賞初制覇を成し遂げている。こんなにも多い理由とは果たして?
「賞金をそれなりに稼いでいないと出られない重賞が多い中で、小倉2歳Sは新馬なり、未勝利なり、とりあえず1つ勝てれば、出走ラインには乗れるからね。そういう意味では若いジョッキーを乗せやすい。若手により多くチャンスが巡ってくるから、それだけ初めて重賞を勝つジョッキーも出てくるってこと」
こう解説してくれた田所調教師自身が、今年の小倉2歳Sの
ニシノダンテの鞍上に、今回が重賞2回目の挑戦となる三津谷を前走の未勝利戦勝ちに続き指名。「彼にとってはいい経験になる」とエールを送る。
三津谷以外にも、話題となっている藤田菜七子(
フローラルシトラス)、
荻野極(
イイコトズクシ)、鮫島駿(
タイセイソニック)、嘉藤(
ルリハリ)とまだ
JRA重賞を勝っていない騎手が5人騎乗する今年の小倉2歳S。果たして国分優や鮫島良のように、ここで花を咲かせるのか、それとも経験豊富な“常連組”がそれを阻止するのか…。
重賞に飢えた若武者VSリーディング上位の実力者のバトルという視点でも、今年の小倉2歳Sは面白いレースになる。
(栗東の坂路野郎・高岡功)
東京スポーツ