前哨戦のフォワ賞で、あっけなく4着に敗れたことで、周囲の期待度がやや落ちてしまった感のある
サトノダイヤモンド。それでも、過去に
凱旋門賞に挑んできたトレセン関係者たちは、今年の挑戦に変わらぬ“熱視線”を送っている。
「(フォワ賞の)敗因は馬場でしょう。かなり特殊な状況でしたからね。去年は現地でも珍しいくらい、かなり暑い日が続いたんですけど、今年はずっと気温が低かったようだし、雨も降っていた。基本、
シャンティイ競馬場は隣に城があるぐらいで、水はけはいいんですけど、やはりそうは言ってもヨーロッパの馬場ですからね。気温が上がらず、雨が続けば、ああいう状態になりますよ」
昨年、
マカヒキで
凱旋門賞に挑戦した友道厩舎の大江助手の弁だ。自身のスマホは、すぐ
シャンティイの天気が見られるように設定されており、この中間も、ずっとチェックしていたという。
「やっぱり気になりますからね。日本馬が
凱旋門賞を勝てるくらいの力をつけているのは明らか。あとはどの馬が、その壁をぶち破るかだけでしょう。今年の
サトノダイヤモンドだって、馬場と展開次第でガラッと変わると思いますよ」
ちなみに昨年、暑さのせいでバカ売れしていた扇風機を
マカヒキのために現地で購入した大江助手は、翌年以降の日本馬が使えるように、現地に置いてきたのだとか。
「馬房にゴムが張り巡らされているのも、過去の日本馬陣営がやっていってくれたこと。今年は別にして今後、また暑い時期に
凱旋門賞があれば、僕が買った扇風機を使ってもらえれば…。これまで数々の日本馬が残してきたものが積み重なって、いつか勝つ日がくればいいなと思っています」
もちろん、その日本競馬の悲願が今年になることも…。
サトノダイヤモンドの戦いを馬券込みで、しっかりと応援したい。
(栗東の坂路野郎・高岡功)
東京スポーツ