歴史を塗り替える記念すべきVだ。藤田菜七子騎手(20)=美浦・根本=が21日の新潟11Rで10番人気
ベルモントラハイナを勝利へ導き、今年のJRA12勝目をマーク。牧原由貴子(現・増沢)元騎手が97年に挙げた11勝を超え、20年ぶりにJRA女性騎手の年間最多勝記録を更新した。
駆けつけたファンの声援が後押しする。新潟名物の直線競馬。藤田菜七子が懸命にムチを振るい、
ベルモントラハイナが馬群から伸びてきた。「何とか届いてほしい」。1番人気
レッドラウダをゴール寸前でとらえ、価値ある頭差の勝利だ。
自身が生を授かった97年に牧原由貴子(現・増沢)がマークした11勝を更新する、JRA女性騎手の年間最多勝。「(記録を)そんなに意識していなかったのですが、周囲の方たちから“頑張ってね”と言われて、頑張らないといけないなと思いました」と歴史の扉を開く12勝目に、自然と笑みがこぼれた。
競馬ファンのみならず、世間を大いに騒がせたデビュー年はJRAで6勝。“ナナコフィーバー”がやや沈静化した2年目は、一人の騎手として存在感を増している。今年挙げた12勝のうち、1番人気はわずか1回。
メモリアルVも10番人気で達成した。安定したスタートの技術は関係者にとっても大きな戦力だ。
「まだまだ勝てるレースもたくさんあったと思うので、同期にも後輩にも負けないように勝ち星を積み上げたいですね」。さまざまなプレッシャーと戦い続け、ひと回りたくましくなった菜七子は今後も貪欲に上を目指していく。
提供:デイリースポーツ