10月29日(日)に行われる
天皇賞・秋。なんといっても注目は
キタサンブラック。天皇賞春秋連覇はあるのかないのか。買えるのか買えないのか。そこで、『
ウマい馬券』でもお馴染み、スポニチの万券
ヒットメーカー小田哲也氏、Vポジション理論の倉本匠馬氏、ラップギア理論の岡村信将氏の3名に
キタサンブラックについての見解を直撃した。
小田哲也氏
「1番人気濃厚の
キタサンブラックをどう評価すべきか?結論から言えば「積極買いは禁物」。
正直、
宝塚記念(9着)の敗因がつかめない。阪神2200mは快勝した
大阪杯からスタート地点を200m下げただけ。戦前は「道悪割り引き」と評価を下げたが、勝った
サトノクラウンは2分11秒4。時計レベルは限りなく良に近い稍重だった。万が一、蓄積疲労だとすると状況は単純ではない。過去10年、前走で馬券圏内(3着以内)に絡まなかった馬の優勝は12年
エイシンフラッシュ(
毎日王冠9着)だけ。
ただ、好材料も。逃げ切った昨秋
ジャパンCと似た「馬場状況」になる可能性もあるからだ。当時は前週(
東京スポーツ杯2歳Sが典型)が道悪で中〜外を各馬が通って傷み、
ジャパンC週は外差しが利きにくくなっていた。今週からBコース変更とはいえ、豪雨の影響で先週は各馬が通った中〜外は相当傷んだ。スパッと差せる馬場になるか微妙な状況は、
キタサンブラックには追い風か。前走上位着順馬が断然強い秋天の傾向。前走1着の
サトノクラウン、
リアルスティールは当然高評価。同2着の
サトノアラジン、
ステファノスも同様。人気の盲点は
札幌記念1着の
サクラアンプルール(05年
ヘヴンリーロマンス、11年
トーセンジョーダンが同パターン)。週末天気が再び崩れると、混迷度は増してくる」
倉本匠馬氏
「今週からBコースに替わり、先週の不良馬場で傷んだ内側は幾分避けることが出来るはず。ただし、近年の傾向を見ても
天皇賞(秋)は外伸び傾向にあり、直線で内を突いた馬にとっては絶望的な状態。理想は外目先行から内を避けての押し切りで、昨年の
モーリスのようなレースがまさしく完璧なレース運び。そのVポジション(注)を取った馬が最も勝ちに近づく可能性が高い。(注)Vポジションとは、昨年の傾向や先週のレースを踏まえ『展開や馬場、コース、メンバーを加味した上で勝利に近づく可能性が高いポジション』のこと。
今年の
天皇賞(秋)はどうだろうか。明確な逃げ馬が1頭おり、
大阪杯同様に前に馬を置かせた2.3番手からの競馬は
キタサンブラックにとって最高の展開。マイペースに落とす逃げが得意な
ロードヴァンドールであれば、ペースも落ちるだろう。もし、
キタサンブラックが外枠を引けば
武豊騎手に導かれ、スローペースの2.3番手と格好のVポジションからの競馬が可能。枠が外か内か。これが
武豊騎手にとって非常に重要なポイントとなるはずだ」
岡村信将氏
天皇賞(秋)の過去10年と、それ以前を見比べて最も目立つのは、“上がり3ハロンタイム”の高速化だと思われる。以前は“36秒台がデ
フォルト”だった上がりが、近年は一気に34秒台になってきたのだ。平均35秒台の馬が活躍していた2005年以前にくらべて、過去10年ほどは“平均34秒台”の馬がズラリ。2011年や2012年のように、レース自体の上がりが35秒台、36秒台になろうとも、勝ち馬は(
天皇賞(秋)以前のレースを)34秒ソコソコで上がってきていた馬たちなのだ。
たとえば2016年の
天皇賞(秋)は1番人気が1着だったので配当は跳ねなかったのだが、6番人気や7番人気も含め、
天皇賞(秋)以前のレースを34秒ソコソコであがってきていた馬たちが1〜4着までを独占。速ければ良いというわけではないのだが、この数値が34秒5を超える馬は、現代の
天皇賞(秋)には向かないのではないか。
現在の基準値は2012年
エイシンフラッシュの34秒4程度で、それをクリアする出走馬は(2016年と同じ)6頭程度。そして
キタサンブラックの数値は、その基準を大きく超える34秒8であることを追記しておく。2017年
天皇賞(秋)出走全馬の“1〜3着時の平均上がりタイム”を含めた最終決断をぜひご覧いただきたい」
レースの発走は10月29日(日)15時40分。3名の最終結論はいかに!? なお、10月29日まで使える1000ポイントが、
こちらから受け取れます。これを機に是非予想を買ってみてはいかがでしょうか。