「スワンS・G2」(28日、京都)
最後の直線の争いは熾烈(しれつ)を極めた。馬場の荒れた内側を空けてのもがき合い。懸命に抜け出そうとする
ヒルノデイバロー。その内から体を併せ襲いかかる
サングレーザー。マイルCS(11月19日・京都)の優先出走権を懸けたデッドヒートは、頭差だけ後者が前に出たところでゴール。破竹4連勝での重賞初制覇となった。
「レースでは落ち着いてくれて、直線も(重馬場に)ノメるようなところがなかった。最後までしっかりと走ってくれて、本当に良かったです」。今週から2年ぶりとなる短期免許を取得、騎乗初日での重賞Vに、C・デムーロはとびっきりの笑顔を見せた。
オーナーのG1レーシング・吉田正志代表は、「勝たなければ(マイルCSへ)行けなかったので、何とかと思っていました。使うごとに良くなって、精神面の上積みも感じます」と目を細めながら、G1参戦を予告。さらなる高みを見据えた。
C・デムーロは日曜の
天皇賞・秋で
シャケトラに騎乗。「運が自分に向くように祈っています」と瞳をキラキラと輝かせ、健闘を誓った。短期免許期間は12月31日まで。年末へ向けて
アクセルを踏み込み、数々の名シーンを演出してくれそうだ。
提供:デイリースポーツ